「ピアカウンセリング」て?
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お読みいただきありがとうございます。SHOです。
さて今回は、カウンセリングの手法の一つである「ピアカウンセリング」について書いていきます。
特徴のあるカウンセリングの手法の一つで、読んでくださる方々の知識となれば幸いです。
「ピアカウンセリング」とは?
まずピアカウンセリングの「ピア」には「仲間」、「対等な立場の人」という意味があります。
すなわちピアカウンセリングとは、仲間(ピア)と行うカウンセリングという意味で、同じような立場や悩みを抱えた人たちが集まって、同じ仲間として行うカウンセリングのことです。
それには、似たような立場や体験をした仲間だからこそ分かり合える、あるいは、心の支えになれるということが基本に置かれています。
現在は、思春期特有の悩みや、心のケアが必要な人たちの間で行われているのが一般的になっていますが、かつては医療や福祉の分野で、障害や病気のある人達の間で実践されていたのです。
ピアカウンセリングの特徴
私たちがまず思い浮かべるような、一般的なカウンセリングでは、専門的なスキルを身につけたカウンセラーが、相談者と1対1でカウンセリングを行います。そこで彼らは「心の専門家」として相談者の話に耳を傾け、悩みを解決していきます。
しかし「専門家」とは言え、相談者と同じ体験をしているとは限りませんし、その人と対等な立場でもありません。
一方、ピアカウンセリングでは、同じ立場や悩みを抱えて集まった人たちでグループ活動を行い、カウンセリングのスキルを活用します。
そこでのカウンセラーは、「ピアカウンセラー」と呼ばれ、同じ悩みを分かち合う仲間として相談に乗りながら、そのグループを運営していく役割を担います。
ピアカウンセラーは、相談者が自分の力で悩みを解消できるようにカウンセリングを進めていき、参加者は、同じ仲間として相談する人の心を支えたり、自分がうまくいった体験や解決できる方法などを提供したりしていくのです。
このようにして、参加者が、お互いに働きかけ、影響し合うということが大きな特徴です。
ピアカウンセリングの効果
ピアカウンセリングでは、似たような体験、悩みを抱えた参加者と話すことで、自分と同じような悩みがあることを認識し、安心感を得られるという効果があります。
また他のカウンセリングと同じように、悩みや気持ちを打ち明けることで、気分が楽になるということはもちろんのこと、他の参加者の話を聞くことで、新しい価値観や気づきを発見することができます。
そして大きな特徴として、他人との話し合いの中で、コミュニケーションについて学べるということが挙げられます。例えば、引きこもりの経験がある方だとしても、他人との関わり合いが少なかった背景を理解してもらった上で、グループでの会話によって、学びや経験値を積むことができるのです。
あとがき
「カウンセリング=話を聞いてもらうだけ」、そんなイメージをお持ちの方からすると、興味深いカウンセリングの一種だと思われます。
もちろん、人によってはピアカウンセリングが合わない方もいられると思います。
あくまで今回は、このようなカウンセリングもあるということを知っていただきたく、執筆させていただきました。
少しでも様々な方々に知っていただければ、と思います。
今回もお読みいただき、ありがとうございました!
来月もまたよろしくお願いいたします!