精神障害を持ちながら長く働くための7つのポイント
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精神障害を持っていても、働くことは可能です。(簡単なことだとは、もちろん言いません。)
長く安定して働くためには最初に押さえておきたいポイントがありますので、チェックしていきましょう。
①働く意欲を持ちましょう
就活の際、そして長く働くために大切なのは「働きたい」という気持ちです。就活を進めていく上で、また就職してから、誰しもが順調なことばかりではないと思います。そういう時に、ご自身の働く意欲・働く理由を明確にしておくことで、折れそうな心をしなやかに元に戻すことができるはず(?)です。例えば、お金が欲しいから、など単純に思える理由でも十分です。
②自身の強みを知りましょう
精神障害によって経験した困難のために自信を失っている方々もいるかもしれません。ですが、皆さん一人ひとり、「強み」は絶対にお持ちです。ご自身で気づけない場合は、周りの人に聞くと教えてもらえることもあります。強みを知ると、人は元気になれますし、自己アピールの仕方が分かりますね。
③自分を伝える練習をしましょう
障害を持ちながら働くには、自分の病気について上手に伝えられることがとても大切です。精神の病気について詳しい人が少ないというだけでなく、やはり他人のことは分からないものです。(私なんて、自分のことも分からなくて毎日困っているくらいです。)ご自身の病気について理解を深め、ご自身があてはまる症状やそれに対する対処法(自身でするもの+周りができること)をしっかりとリストアップしておきましょう。ここで注意点ですが、面接では全て「正直」に伝えるのがよいとは限りません。ネガティブな情報にポジティブな意味付けを加えたり、対処法を一緒に述べるのがコツです。(例1:データ入力は速くはありませんが、正確さを心がけています。例2:体調が悪くなった時は、10分程度休ませていただければ大丈夫です。)
④コツコツ情報収集しましょう
情報というのは、なかなか手に入らない場合も多く、自分で色んな機関に出向いたり、電話をしてやっと入ってくる情報もあります。また、特にインターネットの情報は情報源に注意して下さい。就労移行支援に通われている方ならば、同じ当事者の方に聞くと貴重な情報を得られたりもします。例えばですが、1年前には障害者求人を行っていなかったのに、今は行っている会社などもあります。マメな情報収集家になりましょう。
⑤サポーターを得ましょう
精神障害をお持ちで就職活動をするには、就労移行支援事業所などに所属するケースと、基本は一人で進めていくケースがあります。後者の場合でも、やはり完全に一人で進めるのは本当に大変です。ハローワークの職員さんなど、相談ができる相手を探してみて下さい。また、就労移行支援事業所も様々ですから、ご自身のニーズに合った機関を探すことを心がけましょう。
⑥時期を見計らいましょう
仕事をしたいな、と思ったら、まずは行動してみましょう。例えば、情報収集も最初の一歩ですよね。すぐに働くのが不安ならば、就労移行支援事業所に通所したり、インターンに行ってみることもできます。短時間勤務から始めてみることも可能です。また、どうしてもせかせかしてしまう人に向けて一言!「無理はしてはいけません!!!」行動しつつも、行動しすぎないで、上手なタイミングを意識するのが大切です。
⑦自分に合った企業を選びましょう
個人的にはこれが一番大切かもと思うのですが、応募先選びの際にはご自身のニーズが分かっていて、優先順位をつけられている方がいいです。例えば、どれだけお給料が良くても、残業が多かったり、勤務地が居住地から遠ければ、長期安定就労とはいかないでしょう。企業の規模に関しても、大きい所が合う人、小さい所が合う人、様々です。また、最初から正社員にこだわらなくても、まずは短時間労働で仕事に慣れるのも、よい手ですよね。面接の際に、「職場の雰囲気を教えて下さい。」と質問するのもよいそうです。私の場合、「週1回全員参加の飲み会がある!」と言われれば、どれだけ待遇がよくても辞退します…。
以上、精神障害者が長期就労するためのポイントを押さえてみました。なにか皆さんのヒントになるものが一つでもあれば幸いです。
参考文献
里中高志著『精神障害者枠で働く』中央法規/2014年