イップスとは?阪神の藤浪投手が疑われているイップスの症状、対処・治療法は
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プロ野球。阪神タイガースの藤浪晋太郎投手が投手生命の危機に立っています。本来なら若きエースとして2桁勝利を収め、チームの大黒柱として活躍を見せてくれるだけの投手です。野球ファンとしては本来の姿を取り戻してほしいところです。
ただ、この不振の原因が「イップスではないのか?」と疑われています。
イップスとは?
イップス(Yips):
精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、突然自分の思い通りのプレーや意識が出来なくなる運動障害のこと。ゴルフの分野で用いられ始めた言葉だが、現在ではスポーツ全般で使われるようになっている。
引用:ウィキペディア
藤浪投手の場合
藤浪投手の場合はプロになってから体力もアップしてきており、年々勢いのあるボールを投げる様になってきました。その一方でちょっとフォアボールやデットボールが多く、ファンの私達が言わなくても本人が自覚していると思います。
でもデッドボールを立て続けに投げてしまうだけで、騒ぐような「イップス」だと判断はできないと思います。勿論デッドボールを投げる事自体よろしくない事ですが、騒がれている情報源は何か色々調べてみると、とりわけ大きな記事がありました。
・2017/04/04 ヤクルト畠山選手への頭部死球
引用:2017/04/04 阪神VSヤクルト
この時の速度計は142キロですが、高速の物体を頭に当ててしまった事は少なからず影響があったはずです。その後2軍調整を経て、万全の体制で臨んだのが2017/08/16 阪神VS広島でした。
結果から言うと5フォアボール、2デッドボールでした。2人にまたしてもぶつけてしまいました。藤浪投手自身はコントロールして、本気で投げているつもりでしょう。でも、その結果は上記の通りです。やっぱり「イップスじゃないか?」という疑念を深めてしまう事になりました。
専門家の方の見立てとしても、結果だけ見れば「典型的なイップスであろう。」と思われる様です。その一方、藤浪投手本人は「精神的な事ではなく、フォームが修正できない」と言っている様です。
フォームという技術的な事は素人なのでわかりません。精神的な問題なのかは本人の主観なので、これ以上は私達がうかがい知ることもできません。私個人としては焦る必要は無いと思っています。心身どちらもっしっかりメンテナンスして貰い、戻ってきた時には今まで以上の活躍を期待するだけです。
イップスの対処・治療法
根底にあるのが心因性な場合は完全に克服するという事はとても難しいようです。
自分自身と向き合い、どこが原因だったかを発見することから始める。無意識な拒否反応はじっくり取り去り、一つ一つ小さい成功を体感して、焦らず積み上げて自信に変えていく事。それが遠回りに見えても一番の早道だと考えます。精神疾患の一種と考えれば同じ対処法という事だと思います。
またこれとは別に、単なるスランプや緊張からくるあがり、あるいは精神的な病気が原因ではなく、運動障害であるジストニアと言うものがあるそうです。そちらを疑われる場合には、職業性ジストニアの治療に準じた治療が少数の医療機関にて行われつつあるとのことです。
さいごに
私が「イップス」という言葉を知ったのは某野球マンガでした。マンガですから克服したわけですが、実際に体験談を調べれば調べるほど、多くの選手が苦しんでいた事を痛感させられました。今も現役で活躍している有名な野球選手としては大リーグのイチロー選手、巨人の阿部選手、阪神の糸井選手などがイップスで苦しんだそうです。それまで普通に出来ていたのに事が突然プレッシャーになり、その当たり前が出来なくなる。体が資本のプロ選手には致命傷になりかねないことです。
野球に限らず、様々なプロスポーツで見られるイップスという症状。その原因が心因的だとすれば、ファンとしては粘り強く待つしかないと思います。藤浪投手が「イップス」である事が確定したわけではないです。しかし周囲、とりわけファンがが騒げば本人も焦ってしまうと思います。一番苦しいのは本人です。見る立場の私達はどんな形でも、選手が再び活躍しているところを温かく見守るのが一番の応援じゃないでしょうか。
参考文献
阪神・藤浪は「右打者イップス」なのか 専門家が重大視する4回の疑惑シーンとは
https://www.j-cast.com
【イップスの深層】先輩の舌打ちから始まった、ガンちゃんの制御不能
https://sportiva.shueisha.co.jp