僕らは奇跡でできている(ドラマ)主人公の相河一輝が教えてくれた大切なこと
エンタメ 発達障害本当はどうしたいのですか?
動物行動学を教える、風変わりな大学講師の相河一輝ですが、物語も中盤を迎え、まわりの人たちとの距離が縮まってきました。子どもの頃は、人と仲良くすることが難しかった相河ですが、今では大丈夫そうです。生徒のこんにゃく屋の息子にも、僕なら後継ぎはしませんと言います。本人が継ぐことを楽しんでいないからです。「息子だから」だとか、「まわりがそうだから」というのは、本当にしたいことではないからです。相河は「本当はどうしたいのですか?」とまわりの人に聞きます。
自転車がパンクしてくれたおかげです
通勤のため自転車に乗っていた相河ですが、途中でパンクしてしまいます。立ち寄った自転車屋さんで、めずらしい化石を貸してもらえることになりました。このように一見残念な出来事があっても、思いがけずラッキーな体験をすることもあります。
私も今朝、信号が運悪く、渡ろうと思った瞬間に点滅してしまったのですが、走って渡らず、次の青になるまで待っていたおかげで、久しぶりに知人に会うことができました。
相河の生徒や歯科医師の水本先生も相河の言葉が心に刺さります。「やらなきゃいけないと言うからやりたくないのかと思いました。」「自分をいじめてしまうんですね。」「自分はすごいって証明したいんです。」
相河が、リスたちが渡れる橋を木にかけましたが、「その橋に気づかず、向こう側に行くためには、人間のつくった道を横切るしかないと思い込んでいる」と、リスの話をした時に、水本先生は、別れてしまった恋人の話を語りだしました。
「本当は別れたくなかった。あの時、彼を信じられなかった。あの時、彼を試すようなことを言わなければよかった。あの時、帰らないでって言えばよかった。本当は大切に思ってくれてるとわかった時、連絡すればよかった。今から連絡するなんてダメに決まってる。自信がないんです。自信がないから、本当の気持ちが言えなくて、全部自分でぶち壊すようなことしか言えなくて。自信がないから、自分がどうしたいかより、人にどう思われるかが重要で、こうしなきゃダメっていつも自分を責めて、自分をいじめてきました。自信がないから、腕のいい歯科医って思われたくて、留学して技術を学んだり、語学を学びました。自分はうさぎで、自分はすごいって証明したいんです。」
その時、相河が架けたリスの橋をリスが渡り、二人は嬉しくて号泣しました。水本先生は、自分の本当の気持ちに気づきました。
自分に自信がないから、本当の気持ちを相手に伝えることができないことってあると思います。私ももう会えない亡くなった母に本当の気持ちを話すことができないまま、別れてしまったので、あの時、こう言えばよかったと思うことがたくさんあります。もう後悔はしたくないので、これからは、本当に伝えたいことは相手にちゃんと伝えようと思いました。人の目を気にしてやりたくないことを無理してすることもやめたいです。
相河一輝は発達障害か?と話題になっていますが、そんなことより、大切なことに気づかせてくれる素敵なドラマです。
自閉症スペクトラム障害(ASD) 発達障害