障害者雇用と一般雇用のメリット・デメリット
仕事ハローワークでの求人には一般雇用と障害者雇用の二つがあります。一般雇用は障害の有無に関わらず応募できますが、障害者雇用は障害者手帳を所持していないと応募できません。どちらにもメリット・デメリットはあります。どちらを選ぶかで会社での働きやすさが変わってきます。どちらを選んだほうが働きやすいかを自分でよく考えましょう。
障害者雇用とは
一般労働市場だけでは就労の機会を得る事ができない障害者のための採用枠です。一般雇用とは採用基準が異なります。これに応募して採用されると、会社の適切なサポートを受ける事ができます。それによって会社の戦力として活躍する事ができ、長く働き続けられます。障害者雇用枠は障害者の可能性を閉ざさないための施策の一つです。
障害者雇用のメリットとデメリット
障害者雇用には次のようなメリットとデメリットが挙げられます。
障害者雇用のメリット
・職場で「障害のことを知られてしまうのでは?」という不安を抱かなくて済む。
・通院時間を確保しやすくなる。
・何が苦手で何が得意かを理解してもらいやすい。
・企業側が最初から障害のことを知っているので合理的配慮をしてもらえる。
・障害者に対する支援制度を受けられる。
障害者雇用のデメリット
・一般求人より求人の数が少ない。
・採用後は契約社員として採用する求人が多く、雇用が不安定になる。
・職場で「障害者」として見られてしまう。
・責任が軽い仕事を多く任されてしまう。
一般雇用のメリットとデメリット
一般雇用には次のようなメリットとデメリットが挙げられます。
一般雇用のメリット
・求人数が障害者雇用よりも多いので、自分が就職したい会社を見つけやすい。
・様々な仕事に取り組むことができる。
一般雇用のデメリット
・上司や同僚に自分が障害者であることを隠すことがストレスになる。
・残業や休日出勤を指示される。
・自分が難しい仕事も引き受けなくてはいけない。
・通院時間の確保が難しくなる。
・仕事中の適度な休憩が取りにくくなる。
障害者雇用には契約社員と正社員どっちが多いのか
障害者雇用では、契約社員が圧倒的に多くなっています。障害者の離職率が高いことが理由の一つです。1年に30%から40%の人が離職しているという調査結果が出ています。会社から雇い止めを受けて離職せざるを得ない人の数よりも、障害者本人の体調不良が理由で離職する数の方が多いそうです。そのため、勤怠が不安定な障害者を雇用する場合は最初の方は契約社員にして様子見し、勤怠が安定してきたら正社員として雇用する企業が多くなっています。
障害者雇用の中には採用後に正社員として採用する求人もあります。正社員でオファーしないと障害者の人に来てもらえないと思っている企業があるのが理由です。契約社員より待遇が良く、雇用が安定しているので企業側には障害者に応募してもらいやすくなるだけでなく、長く働き続けてもらえるメリットがあります。しかし、現状では、正社員の求人数は契約社員の求人数より圧倒的に少ないです。ハローワークの求人の9割弱は契約社員の求人です。契約社員として働く障害者が多い理由の一つになってしまっています。
まとめ
障害者雇用と一般雇用、どちらにもメリットとデメリットはあります。どちらを選んで就職活動をするかで入社後の働き方がかなり変わってきます。どちらが合ってるのかを自分でよく考えながら就職活動をしましょう。面接時や入社直後に、自分の障害について説明して上司や同僚に理解を求めるのも大事です。
参考文献
障害枠・一般枠のメリット・デメリット
https://www.welbe.co.jp/job_guide/guide_2.html
障害者雇用の契約社員は不安定?
https://www.kaien-lab.com/faq/quota/