双極性障害の躁のときにやるべきでないこと、躁で失敗してしまった自分を認めること

双極性障害(躁うつ病)

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双極性障害に特有の症状は躁状態です。当人は、躁状態のときはそれを普通だと感じているため、誤った判断を正しいと疑わずにしてしまうことがあります。しかも、気持ちに勢いがある状態で判断をしてしまうため、その失敗の度合いも大きくなりがちです。今回は、私の経験上、どのように感じ、どんな失敗をしてきたかも交えてお伝えしようと思います。

高額な買い物や転職など、大きな決断は避ける

まず、お金については、文字通り大きな買い物、いらない買い物などをポンポンしてしまうようになります。金額が大きくなりがちなので、生活を圧迫してしまうほどの買い物をすることもあるようです。私の場合、音楽全般が趣味ですので、機材や楽器を結構買ってしまったことが多いですが、無駄遣いも多かったのは確かだなと思っています。また、それほど必要でもないのに(この車欲しいな…)などと考えていたときは、さすがに自分でも躁状態なのかなと思っていましたが、それでさえ自分で「躁状態だ!」と断定することはできませんでした。

転職などの進路決定もそうです。「自分は○○になるんだ!」「××だからこの仕事は辞めるのが正しい」など、近視眼的になってしまいます。自分だけで決断するのは危険なので、必ず他の近しい方と相談するか、少し長いスパンで考えてから決断するようにしましょう。私も進路に関しては思い当たるところがなくもないですが、これについては否定すると自分自身の人生をも否定することになってしまいますので、今が自分という人間にとってはベストなのだと考えるようにしています。

ネガティブな話し合いからは一旦距離を置く

躁状態の人は怒りっぽくなっています。また、頭の回転も速くなっているので、躁状態の人の指摘や悪口は非常に鋭いものになりがちです。言っていることは正しくても「この人は思いやりを持ってくれない」と感じて離れていく人がいるでしょう。障害者のみなさんは、自分と一緒にいてくれる人たちの大切さを、誰よりも知っておられると思います。難しいとは思いますが、一旦距離を置いて頭を冷やしましょう。その間に相手の頭も冷えれば、次は建設的な話し合いができるかも知れません。

失敗しても、間違いではなく人生の一部と認めることも大切

これまで挙げましたとおり、躁状態は、場合によっては人生に大きな影響を与えるような失敗をしてしまうこともあり得ます。双極性障害の場合、うつに転じてから、それを憂いてしまうことも多々あります。しかし、私はそれも含めて今の人生なのかな、と考えるようにしています。ついつい「あのとき転職しなければ…」などと考えがちですが、転職しなければ成功していたとも限りませんし、転職したからこそ得られた経験もあるはずで、どちらが正しかったかとは言えないはずです。

もちろん、躁に振り回されない自覚があるに越したことはありませんが、何度も書きますが、躁状態を自覚することは非常に難しいことです。そんなときは「これを買おうと思うんだけど、どう思う?」などと、客観的に相談してくれる相手をつくるといいと思います。

残念なことをしたなと思う点を敢えて挙げるなら、人間関係です。これまで、躁状態のときに、関係がこじれたり、ひどいことを言ってしまったりしたおかげで、本当は魅力的な友達だと思っていたにも係らず、関係を壊してしまったことがいくつもあることです。これだけは、適切な距離感をとれるように、今後コントロールしていけるようにしたいと思っているところです。

コウ

コウ

30代男性。10代でうつの診断をうけ、その後就職もしていたが、30歳頃に双極性障害の診断を受ける。趣味は音楽全般。

双極性障害(躁うつ病)

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