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私が書いた中で一番閲覧数が多いのは「死語だった『ガイジ』がなぜ掘り起こされたか」のコラムだそうです。かなり昔ですし、漫画のセリフまで使っていたのが恥ずかしいので、あのコラムだけは絶対にエゴサするつもりはありません。
「ガイジ」は20~25年ほど前まで、関西圏の小学生が「障害児」の意味で使う言葉でした。言うなればローカルの幼児語です。それが2010年代前半になって、保育士志望の女性による「ガイジかな?」の書き込みが話題となり、とある動画配信者との相乗効果もあって、あっという間にいっぱしの差別用語として定着してしまいました。元々死語だったのを掘り起こしてこうなったので、ゾンビとしか言いようがないです。
今回書きたいのは、あのコラムを書こうと思った理由についてです。当時、過去のコラムのリンクを貼りながら「#ガイジという言葉を許さない」とTwitterでツイートし続けているアカウントを認知していました。一度や二度に留まらないそのアカウントを見て、実際に「ガイジ」に関するコラムを書けばどのような反応をするのか気になった訳です。
そうしてコラムを書いたのですが、気になるあのアカウントからの反応は一切なく、寧ろこれ以降コラムのことをツイートしなくなりました。まるで梯子を外されたようでその時は悲しくなりましたが、閲覧数としてはとてもいい結果が出たので、これで良いのだと思います。
ところで「ガイジ」に限らず差別用語は、「臭いものに蓋」とばかりに規制と言葉狩りをよくされますが、頭ごなしの規制はあまり賢いと思えません。差別用語や放送禁止用語については、単語の存在と意味、なぜ忌避されるのかを丁寧に説明するのが理想です。教えたうえで使ってしまったとしたら、それは言葉を発した本人の資質によるもので、説明した側に非はありません。昔の表現物にまで遡及して規制の手を伸ばすなど言語道断です。
遥けき博愛の郷
遥けき博愛の郷
大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。
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