身体表現性障害とダイエット

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出典:Photo by Bonnie Kittle on Unsplash

身体表現性障害とは「心身の過労や身辺の環境変化等がストレス要因となり、日常生活を妨げる自覚症状(痛み、吐き気、しびれ)が生じる障害」です。

治療の過程で、長期の休養を必要とするため、その期間を利用して、復職のためのダイエットに取り組む人も多いと思います。

46才で診断された私も、復職に向けてダイエットに取り組んできました。

その経験で気がついた、身体表現性障害への「有効性」と、過去の失敗から学んだダイエットでの「教訓」について、お話させていただきます。

私がなぜ、身体表現性障害になったのか

私は、元働いていた職場が事業撤退したことにより、現職場へ移動となりました。そのために、私の職場環境が一変してしまいます。

新しい職場での変化に対応しきれずに、頭痛や胃痛、不眠につながる「ストレス性身体症状」を発症してしまったのです。日常業務にも支障をきたす状態となりました。

心療内科を受診すると「身体表現性障害」と診断され、2か月の休職を指示されました。

ダイエットに取り組んだ理由について

主治医からは「休職期間中はとにかく体を休めて安静にすること」との指示があったので、最初の2週間はとにかく、家でゴロゴロと怠惰な生活を送ることになります。

休職前から、心労にて体調管理もままならず、休職中の怠惰な生活が重なったせいで、私の体重は、過去最高の90kgまで増えてしまいました。

休養のおかげで、心のゆとりが持てるようになり、この事実に気づいたのです。ショックでした。

休職開始から2週間を持って、ダイエットを決意しました。

ダイエットの成果と、その有効性について

現在、ダイエットを開始してから2年ほど経過しました。

ダイエットの内容は「1日の摂取カロリーを2000cal以下とする食事制限」と「ウォーキングと、軽い筋トレを中心とした、適度な運動」の2つです。

その成果が下記のとおりです。

・体重90kg→75Kg(15kg減)
・体脂肪47%→25%(22%減)

現在も維持管理をしています。

この成果を受けて、私の身体表現性障害に対して、下記2点の有効性を認めることができました。

1.自己肯定感の向上
・物事を、悲観的にとらえることが少なくなり、心に余裕ができます。

2.生活習慣の改善
・適度な運動により、肉体的疲労を感じることで、睡眠の質が向上します。

これにより私は現在、復職に向けて「資格取得」や「キャリア実習」などの、前向きな復職活動に取り組める状態になりました。

過去のダイエットでの、2度の失敗事例

今のところ、復職に向けてのダイエットは、順調に進んでいます。しかし、私は過去に2回ダイエットにチャレンジして、そして失敗しています。

1回目は就職活動時期(18才)、2回目は仕事バリバリの壮年期(30歳)で後に「リバウンド」して、さらに太りやすい体質となってしまいました。

ここで、過去のダイエットの失敗事例を、振り返ってみたいと思います。今回のダイエットは、過去2回のダイエット失敗を教訓としたから、達成できたと考えています。

初めてダイエットに、取り組むきっかけとなった出来事は、就職活動時の健康診断にて「肝機能値が異常である」との診断を受けたことでした。

「徹底した食事制限」と「軽いウォーキング」を中心に「半年間」かけてダイエットに取り組みました。結果、体重80kg→50kg(30kg減)と大幅な減量と、肝機能値の改善に成功しました。

しかしながら「短期間」での急激な食事制限により「筋力低下」と「摂食障害」寸前にまで、自分を追い込んでしまいました。結果、そこから平均体重(60kg)まで、回復するまでに「2年」を要することになるのです。

その後、年齢を重ね仕事が忙しくなると、体調管理もおざなりになり、30才になるころには、再び80kgの体重まで戻っていました。

2回目のダイエットは、その状況を見かねた上司の叱責から、スタートすることになりました。「前回より徹底した食事制限」と「ランニングを中心とした運動」に取り組んだ結果、わずか「1か月」の期間で、80kg→70kg(10kg減)の減量を達成することになります。

上司からは、お褒めの言葉をいただきましたが「他律的な動機」と「無茶な食事制限」では、その後の体重を維持する「モチベーション」も揚がることなく、1年後にはあっさりと、80kgへと「リバウンド」するのでした。

失敗からえた教訓と改善点

過去2回のダイエット失敗から、下の3点の教訓をえました。

1.無茶な食事制限は、短期間での大きな効果があるが、継続はできない。
2.適度な運動も、継続できなければ意味がない。
3.モチベーションがないと続かない。

休職時の、ダイエット活動を迎えるにあたって、次の3点の改善点を、取り入れて実行しました。

1.無茶な食事制限にならないための、摂取カロリーの「見える化」
・携帯アプリを活用することで、無理のないカロリー管理が実行できます。

2.自分に合った、適度な運動を選択し「習慣化」
・私はランニングより、筋トレの方が楽しかったので、筋トレ中心に運動することで、習慣化につながりました。

3.モチベーションを保つための「チートデイ」の設定
月に一度は、好きなものを食べて良い日を設けることで、ストレスの緩和に効果があります。
※チートデイには「ストレス緩和」以外にも「基礎代謝を下げない効果」もあると、後に知りました。

以前のように「短期間」で「ストレスを強く」感じながらも、結果を出すのではなく「長期間」かけてでも「ストレスを抑える」ダイエット活動を続けた結果「習慣化」することができたのです。

まとめ

ダイエットをすることは、生活習慣の改善にとても有効な手段です。しかし私のように「身体表現性障害」にかかりやすい特性を持つ人間にとっては、無理をし過ぎることで「習慣化」できずに「リバウンド」の危険が高いということを、知ってもらいたいと思っています。

またダイエットという、孤独な戦いのさなかに、家族や友人に、少しの変化でも気づいてもらえて、励ましの声をかけてもらえたことが、どれだけ有り難いことか、身をもって感じました。

障害を持ちながらも、前向きにダイエットに取り組んでいる、当事者のご家族、ご友人の方々には、みなさんの「励まし」が一番の当事者への「モチベーション」になると思いますので、変わらずのご支援のほど、よろしくお願いします。

参考文献

【身体表現性障害について|小平市の心療内科・精神科 小平仲町クリニック】
http://http://nakamachi-cl.com/


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ベタ吉

ベタ吉

とある化学会社の製造一筋30年。訳あって現在休職中。ルルイエ出身49歳。

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