発達障がい〜神からの贈り物〜

column10月号 自閉症の可能性(『発達障がい~神からの贈り物~』第107回)

発達障害

UnsplashShubham Dhageが撮影した写真


『発達障がい ~神からの贈り物~』 第107回 <毎月10日連載>

今回は私の個人的な思いつき感覚で筆を走らせます。

私が受け持つ自動の中で発語がかなり遅れている子がいます。来春にも小学校に入学する年齢ですが、単語が幾つか話せる程度。そしていつも一人遊びしていて、周りの人とコミュニケーションをほとんど取らない。

そんな彼と関わっているようにたくさんの気づきを与えられます。彼の頭の中には数字の概念はしっかりできあがっているみたいで、アルファベットにも興味があるみたい。数字や文字の知育玩具でずっと遊んでいる彼。そんな自閉的な彼を見ていて漠然と可能性を感じてしまう私。

私のイメージでは彼がヘレン・ケラーのように見えてくる。ヘレン・ケラーは盲ろう者としてハーバード大学のある学位を取得した初めての人物とのこと。目と耳が不自由な彼女はある特定の人としかコミュニケーションが取れない。だからこそ自身の中に確固とした世界観を持てたのかもしれない。

自閉的な性格と言う意味でアインシュタインも同様かもしれない。他人とコミュニケーションを取るより自身の世界に閉じこもって空想にふけることで誰もが知り得ない物理法則を見つけ出したのだろう。

私自身も10歳くらいまでは様々な図鑑をずっと見ていた自閉的な性格だった。私の場合はその後、だんだんと多動性な性格に移行して行ったが、幼少の記憶は一人の時間が至福のひと時だった。

発語の遅れも一人遊びばかりする自閉的な性格も、無理に矯正する必要はあるのだろうか?今の私には首を縦に振ることはできない。安易に周りに合わせることは本人の大きなストレスになるばかりでなく、大きな可能性を萎縮させているように感じずにはいられない。私のただの独り言ではあるが、一考いただけると嬉しい限りです。


公式ブログ https://ameblo.jp/suzie-net

Kei(ケイ)スズキ

Kei(ケイ)スズキ

★個人学習塾えるすた講師
★いずみハッタツ友の会代表、高知大学農学部卒
★過去職歴:放送ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、カメラマン、道化師、学習塾経営、Webプログラマーなど
★10年の鬱の後に発達障害の診断を受ける。現在はピアカウンセリングサポートにも積極的に関わる。自称『人生を楽しむパイオニア』
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