精神障害者の私が障害者のOJT実習を担当することに〜配慮事項に関する経験談(後編)

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OJTから見た実習生

出来なかったではなく、出来たという事を体験することで、自信を付けてもらうことがキーポイントでした。実習も最初は簡単な入力(見たまま入力)から出来るようになれば、入力に必要な情報と入力に必要が無い情報が混じったデータ入力に入ってきます。ここから個人差が出てくる所です。見たまま入力だとミスもなく、淡々とこなす方でも、自分で判断して必要な情報なのか必要ではないのかを判断するのが難しく感じられる方も多々見受けられました。ここでどういう風に誘導して出来ることをしてもらうかが難しい判断となりました。ひたすら入力だけでなく、気分を変えてワードでチラシ作成などをしてもらうこともあり、ワードで色々な機能を知ることで、達成感を感じてもらうなどして、最終日まで、休まず通勤して最後に振り返りをするまで来てもらうことが必要でした。環境の変化や体調悪化などで残念ながら途中でリタイヤする方もおられましたが、自分自身もうつ病を患っているので、過去の自分を思いだして仕方ないと思う反面、残念と思う気持ちがありました。実習生も色々な経歴を持った方がおり、就労の経験が無い方や大企業でバリバリ働いていた方などいましたが、あくまで公平な立場で相手の目線に合わせた伝え方を工夫するのが大変でした。

OJTとしての業務

OJT担当として常に実習生を見ているわけではありませんでした。自分達が担当している仕事と掛け持ちしながら実習生の様子を見るのが当たり前でした。基本的には実習生を優先して何か質問があれば、仕事を止めてすぐに内容の疑問点に答える、課題が終われば答え合わせをする、何か困っている様であれば話を聞きに行く、毎日実習生の報告書を時間内に作成して進捗具合を時間内に報告する、何もなくても様子を見て体調はどうかな?どこかで困っていないかな?と常にアンテナを張り巡らしていなければいかず、実習最終日には、会社の管理者・OJT担当・実習生・支援者を交えて振り返りを行っていました。その時には良い所は最大限に伝えて、悪い部分はストレートに言わない様にオブラートに包んで伝えてあげることが非常に気を遣った所でありました。しかし後日、担当した実習生が就職したという話を聞くとやはり嬉しく思いやりがいを感じていたのも事実です。

その後、長年一緒にOJTをしていた同僚が転職することとなり、新たに別の人を一からOJTとして育てつつ実習生のOJTも兼任することで、管理者の間でも実習生の対応にそれぞれ意見があり、ある上司ははお客様のように優しくやりなさい、又別の上司は社会の厳しさを教えるために、ある程度、厳しい指導しなさいと言う意見など複数にわたって言われ続け、板挟みになり誰が正しくて誰が間違っているかのが自分の中で収集付かなくなり、OJTとして教え続けてきた人も、自分の意見を聞かない(もしくは理解出来ていない)もどかしさもあり、常に自分の中で葛藤が生じ自分の体調管理も実習生の体調管理も行わなければならず、自分自身の体調が優れなくても無理をする結果となりました。

まとめ

実習前に配慮事項を確認しますが、中にはあえて配慮事項を伝えない方や、あれもこれも配慮事項として10.20も伝える方もおられました。こちらも人間ですので出来ること出来ない事があります。会社が全てお膳立てしくれる訳ではありません。合理的配慮はしてくれますが、本人が伝えている事は合理的配慮なのか、それとも自分の我儘なのか混同している方は多いという実感はあります。就労するまでに整理していかないと自分と周りの間に壁を作ってしまい長期就労が困難になります。私自身も実習を通して会社に入社した経緯があり、同じ会社で知的・身体・精神手帳を持っている方が自分の言っているのが本当に合理的配慮ではなく、単に我儘にしか聞こえない時も多々ありました。厳しい意見をいうようですが社会人として会社に勤めるならば、自分の特性だけを重視した配慮を求めるだけが合理的配慮ではないです。以上、所感ではありますが、締めさせていただきます。

参考文献

OJT – フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

tkbn

tkbn

40代男性。30代半ばでうつ病を発症。40代になって発達障害の疑いありと診断される。就労支援機関で自分の特性について学び、最後の就活を終えコラムを書いています。趣味は鉱石収集。年2回大阪・京都で行わるミネラルショーや即売会に行って、気に入ったものをコレクションするのが楽しみですが、部屋で飾る場所が無くなっているのが最近の悩みです。

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