精神疾患で痣(あざ)ができやすい意外な理由

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この記事をご覧になる方は向精神薬を服用されている方も多いと思います。今回は意外と知られていない向精神薬の身体的な副作用についてお話します。

向精神薬の副作用あれこれ

皆さんはご自分が飲んでいる向精神薬の副作用をご存知ですか?メジャーな所でいうと、「眠気、ふらつき、めまい、吐き気、胃痛、倦怠感、口渇、便秘」などですね。稀に「発疹、痙攣、脱水」を起こすこともあり、ごく稀に「高熱、意識障害、悪性症候群」を起こすこともあります。気になる方はご自身の服用している薬を検索したり、不安な方は主治医と話し合って、副作用やリスクの説明、服用することのメリット、デメリットの説明を受けることをお勧めします。今回はあまり知られていない、“痣”への副作用についてお話します。

痣(あざ)ができやすい理由

痣ができやすい主な理由として、向精神薬の服用により「溶血性貧血、赤芽球癖、汎血球減少、血小板減少、顆粒球減少」が起こるからだと考えられています。見たことのないような違和感満載の字面が並んでいますね。ざっくり簡単にご説明すると、赤血球、白血球、血小板のいずれか、または全てが減少することにより、痣が出来やすくなるということです。向精神薬の服用により血液の微妙なバランスが崩れ皮下出血が起こりやすくなったり、血液が固まりにくくなります。この作用が下記の原因にプラスされることによって、より痣が出来やすくなるのです。

他に痣が出来やすくなっている方としては、自分である特定のサプリメントを飲んでいる方や高齢の方、「抗凝血薬」を服用されている方などです。「抗凝血薬」といっても、「イブプロフェン、アスピリン」などの解熱鎮痛剤を、抗凝血作用があると知らずに服用している方もいらっしゃるので、注意が必要です。「イブプロフェン」や「アスピリン」は生理痛が酷い時に飲む方も多いお薬ですよね。特に女性の方は皮膚が男性に比べ元々薄いため血管にダメージを受けやすいです。さらに女性ホルモンの一つであるエストロゲンは血管を広げ、血管壁を作るのを阻害する作用があります。そのため、血液が固まる前に沢山出血してしまい、痣になってしまうのです。また、まれに血液の病気の方(血友病やフォン・ヴィレブラント病など)やひどいビタミン不足が原因の方もいます。

私が体験した痣の出来やすさ具合

私は子どもの頃から痣が出来やすい体質でした。まあ、只のおてんばで怪我ばかりしていただけかもしれませんが(笑)。向精神薬を飲むようになってからは、より痣が出来やすくなり、何かおかしいな、と感じたのは二十歳の頃でした。長時間同じ姿勢で肘をついていただけで痣になっていたり、マッサージや体験エステに行っただけでも体中に痣ができていました。それまでは特に気にしていなかったのですが、一緒にマッサージや体験エステに行った友達に「その痣どうしたの?」と聞かれて「え?この間一緒に行ったときのやつだよ」と答えると驚かれ、友人には全く痣が無いことに私も驚いたのです。行きつけのマッサージ屋さんにも「最近痣がひどいね、どうしたの?」と聞かれたので「マッサージでできたやつですよ」と答えると「そんなに強くしてるわけがない!」と怒り出してしまいました。それからは医療機関などには自分が痣が出来やすい体質であることを伝えておき、(注射の跡も大きく残りやすい)マッサージは自分でするようになりました。

痣は一般的に安静にしている事で治りますが、出来た痣を早く治すにはすぐに保冷剤で冷やすのが良いそうです。また3日以上経った痣は温めた方が早く治ると聞いた事もありますので、ご参考までに。

まとめ

人によって痣が出来やすい体質の方、出来にくい体質の方、人それぞれだと思いますが、向精神薬の服用によって元々の体質より痣が出来やすくなってしまう事があるのは事実です。お医者さんの指示通りきちんと服用することはとても大切ですが、言われたからただ飲むのではなく、何故飲むのか、何のために服用しているのか、それによってどんな副作用があるのか、自分自身できちんと理解することが大切なのではないかと思います。

参考文献

「やめていい薬とやめてはいけない薬の違い」 プレジデントオンライン
https://president.jp

「気分安定薬の分類とその特徴について」 杉浦こころのクリニック
https://sugiura-kokoro.com

sakurako*

sakurako*

高校生の時に不登校になりパニック障害と診断される。その後、紆余曲折あり自閉スペクトラム症・解離性障害と診断を受け就労支援施設B型作業所に通う。
現在は就労移行支援施設に通いながら就職活動中。
趣味は読書と映画鑑賞、手芸。“世界をもっと優しく”がモットー。

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