セコラム!〜伴走者の立場から障害福祉を考えてみる〜

「情報共有からつくられる事業所のかたち」(セコラム第37回)

仕事

Photo by Nandhu Kumar on Unsplash

『セコラム!〜伴走者の立場から障害福祉を考えてみる〜』 vol.37

誰しもがいままで生きてきた過程があり、自分が行き着いた思想への背景が必ずあります。三休には15名のメンバーが所属していますが1人ひとり三休で働く理由が違います。三休をステップの場とし一般就労を目指している人もいれば農業を学びにきている人もいるし三休の一員であることを心地よく思っている人もいらっしゃいます。だからこそ働く熱量も1人ひとり違います。そういう意味で僕たちの役割の1つには「それらの熱量を鑑みてバランスを保つこと」があるかもしれません。

先日スタッフと一緒にメンバーのことを話し合う機会がありました。問題行動があること、それはなぜ起こっているのか。どのようにすれば解決に至っているのか。まわりとのバランスをどう取っていくのか。など様々な話に及びました。「Aさんは働くことが久し振り。なかなか働けなかったけれども大きなきっかけがあり働かなきゃいけないと思いいたり三休に入ることに決まった」ということを僕からスタッフに伝えました。スタッフはその話を初めて聞いたそうで「ああだからこの人はこんなに頑張っているんだ」と納得したと仰っていました。僕しか聞いていないこと、あるいは彼しか聞いていないことがあるのは当たり前なので話し合いの場、情報の交換は支援をする上で大切なことです。視野が拡張し、考える視点も多くなることで、より最大公約数的な心地よさが三休のなかに生まれるきっかけとなります。

以前のコラムでもお伝えしたかもしれませんが、絶対的な心地よさはないと思っています。ほどほどの心地よさを色んな人が持っていることが自然な場なんだと思っています。1人の絶対的な心地よさがあることで他の人の居心地の悪さが目立ってきます。1人ひとりが少しの我慢があるなかでの心地よさのジャスト感を持つバランスが素敵な事業所の指標という持論があります。そのバランスを保つためには1人ひとりの背景を知ること。そして全体を見まわしての事業所としてのルールや配慮を決めていく。そのプロセスの積み重ねが事業所の姿をつくっていきます。三休をもっともっと良い場所にすることを目指し「これでいいんだ!」と納得せずに日々試行錯誤をしていきたいと思っています。

世古口 敦嗣(せこぐち あつし)

世古口 敦嗣(せこぐち あつし)

就職活動に失敗し、何となく障害福祉の世界へ。障害者が暮らしやすいまちをつくるNPO法人サポネや医療福祉エンターテインメントのNPO法人Ubdobeなどを経て、農業を中心とした障害のある人が働く拠点「三休 – Thank You -」を今年4月にオープン。それ以外にNPO法人月と風と理事やKAIGOLEADERS OSAKAコアメン、ふくしあそび探求舎代表を務める。

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