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自閉症を描く『500ページの夢の束』が9月7日(金)より公開〜日本自閉症協会副会長の今井忠さんに聞く

自閉症を描く『500ページの夢の束』が9月7日(金)より公開〜日本自閉症協会副会長の今井忠さんに聞く

©2016 PSB Film LLC

9月7日から「500ページの夢の束」が公開されました。この作品では、ダコダさんが自閉症がある主人公ウェンディを演じています。発達障害がある当事者の家族であり、一般社団法人日本自閉症協会の副会長を務める今井忠さんにお話を聞きました。

  • ©2016 PSB Film LLC

発達障害がある当事者の家族から見た、自閉症を描くこの映画の感想は?

この作品は、「スター・トレック」が大好きな自閉症がある少女ウェンディが、スター・トレック誕生50周年記念の脚本コンテストの原稿を書き上げ、様々な困難を乗り越えながらハリウッドを目指してひとり旅する物語です。

この作品の主人公ウェンディを演じたのは「I am Sam アイ・アム・サム」の子役で名演技を披露したダコタ・ファニング。今井さんは、ダコダの演技について「とても良かった。自閉症を際立させようとせず、自然な表現であった。」という感想でした。ただし、「日本人が外国人の演技を見る時には、もともと容姿の特徴に違いがあるために、違和感を感じにくかったという利点が働いた。」と付け加えました。

今井さんはこの作品について、「自閉症の人を保護し過ぎず、冒険することを見守りながら応援していることが素晴らしい」と感想を語っています。また、「自閉症の人が一生の間に遭遇したり経験することを、ロスに届けるまでの3日間というストーリーのなかに凝縮させていることは、この作品の大きな魅力である。」と絶賛した上で、「自閉症にこだわらなくていい。だれでも楽しめる。障害関係者にとどめないほうがいい。純粋に冒険する若い女性の映画として観てもらいたい。」と話しています。

  • ©2016 PSB Film LLC

「センサリーフレンドリー」で感覚・知覚過敏の人も映画館で心地よく鑑賞できる

この作品では、映画表現においても工夫が施されています。発達障害などで、知覚・感覚過敏な人は、めまいがしたり、音表現で疲れやすいので、映画館に行けない人も少なくありません。この映画では心地よく鑑賞できるよう画面の動き(カメラワーク)は少なくされています。音声についても強弱が激しくならないよう配慮がされています。

劇場によっては「センサリーフレンドリー」と呼ばれる明るさや音量に配慮した上映を行う映画館もあります。叫び声やエンジン音などの大きな音は抑えたり、スクリーンが眩しく感じないよう照明をつけたままの場所も設置されています。「センサリーフレンドリー」が取り入れられた試写会に参加した今井さんは、「音量が大き過ぎる場合が多いので、音に敏感な人以外にとってもいいのでは。」と感想を語りました。また、「外出を自由にしたことは良い。服薬や精神的な問題から、排泄が短い人がいるので、安心して観れる。」と今後この取り組みが広がっていくことに期待を寄せました。ただし、「LEDダウンライトは点刺激で鋭く、コントラストが強いので、試行錯誤しながら改善していくことも必要。」と課題も挙げました。

  • 試写会でのセンサリーフレンドリー上映の様子

自然に自閉症について理解ができて、とても楽しめる映画です。普段映画館に行きづらいと思われている方も安心して見に行けると思います。ぜひ、お近くの会場に足をお運びください。

  • ©2016 PSB Film LLC

『500ページの夢の束』
2018年9月7日(金)より新宿ピカデリー ほか全国ロードショー
ⓒ2016 PSB Film. LLC
http://500page-yume.com/

ライタープロフィール
障害者ドットコムニュース編集部
障害者ドットコムニュース編集部

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