発達障害がある私の過集中と多動性の対処法②~休憩も仕事のうち

仕事

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前回の記事で過集中と多動性の使い分けについて書きましたが、作業の合間に小休憩を習慣づけていく中で、休憩は本当に必要だとつくづく実感させられているので、今回は休憩が必要な理由を中心に、多動性との付き合い方も絡めて書いていきたいと思います。

作業の合間に休憩しなかった結果

事務職に就いていた30代の頃の私は、会社の方針も手伝って、仕事中に休憩を取る習慣そのものがありませんでした。作業に追われて、昼休みすらろくに取っていなかったかも知れません。それどころか、何時間も仕事に集中できることは自分の唯一の強みだと自負していましたし、休憩=サボることだと信じて疑っていませんでした。そのため、休日は倒れ込むように一日中寝ていましたし、仕事中に突然集中力が切れて居眠りをしてしまうこともありました。今にして思えば、過集中の反動で虚脱状態になっていたのが原因ですが、当時は上司や先輩から居眠りを咎められ、その度に自己嫌悪を募らせていました。そして、煙草を吸うために喫煙室で休息する上司や先輩を見ては「自分は休日に倒れ込むほど頑張っているのに」と不満を募らせていきました。「だったら要領良く休憩を入れながら仕事すれば良いのに」と思われるかも知れませんが、当時の私には、そのような発想は全くありませんでした。白鳥は水面下で必死に足をバタつかせているものだと思っていました。

休日は必ずと言って良い程、倒れ込むように一日中寝ていても、リフレッシュできた実感はありませんでした。ほぼ毎日残業していて、そのうち毎晩のように金縛りに襲われるようになりました。心身共に疲れ切っていたと思いますが、そんな状態でも、私は「休んではいけない」と自分自身に言い聞かせていました。

作業の合間に休憩してみた結果

ですから、就労移行支援に入って「作業中に休憩を取ろう」とアドバイスを受けた時は、はっきり言ってカルチャーショックでした。「何を言ってるの?」とすら思いました。それでも、目の前に時計を置くなどして休憩するように気を付けていたら、いつしか休日に倒れ込むことがなくなりました。お陰で充実した休日を過ごせるようになってきました。

「過集中」と言っても、集中すること自体は悪くないはずです。集中力は無いよりはあった方が断然良いですよね。けれども、すごく集中するからこそ、小まめに休憩を取るべきだと考えています。過集中を続けて虚脱状態に陥ると、身体だけではなく精神のバランスを崩すからです。それに、休憩中に作業のアイデアが浮かんだりすることもあるので、「休憩も仕事のうち」と考えたら良いと思います。

ついつい頑張り過ぎて、たとえ作業に100%の力を尽くしてしまったとしても、1時間のうち10分間の休憩を取ることで、トータルで8割ちょっとに抑えることができます。多動性障害のある方は、許される環境なら部屋の外に出て少し歩いてみることをお勧めしますし、ウォーキングはうつ状態の緩和にも良いそうです。

休憩のタイミングですが、キリの良いところで休憩するのではなく、作業状態の良し悪しに関わらず、予め時間を決めて休憩することをお勧めします。自分の決めた時間に休憩を取ることができれば「時間管理ができた」と自己肯定につながりますし、再開時に考えていたことを忘れそうな場合は、アイデアや作業予定などをメモしておくと良いでしょう。多動性障害も持っている方は、集中できず何だかソワソワしてきたなら、休憩すべきサインなのかも知れません。

まとめ

ひと昔前なら「遊びたい」とか「休みたい」と口にすることすら許されませんでしたが、作業の合間に休憩することの大事さを噛みしめている今だからこそ、「遊びたい」とか「休みたい」気持ちは仕事へのモチベーションアップやエネルギーになるので、大事にして欲しいと思います。ちなみに、白鳥は実際には水面下で必死に足をバタつかせていないそうです。

みにくいアヒルのおっさん

みにくいアヒルのおっさん

広汎性発達障害・注意欠陥多動性障害の40代。いつか“白鳥”なれるよう、自分の輝ける場所を求めて、社会復帰への訓練を受ける日々を過ごしています。座右の銘は「諦めない」!

広汎性発達障害 注意欠陥多動性障害(ADHD)

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