双極性障害と家族歴

双極性障害(躁うつ病)

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皆さん、ご自分の家族歴はご存じですか?私は今の双極性障害を発症したときに家族歴に対して無知のまま精神科の初診を受けてしまったことに後悔を覚えています。なぜなら、双極性障害は遺伝の可能性がある精神疾患なので、家族歴が大きな診断のヒントになるからです。私は初診でうつ病と診断され、双極性障害であることが明らかになるまでに4年かかりました。難治性うつ病と診断された私のような経験をされている方にご一読願えればと思います。

自分の家族歴を知らなかった

発病当初、精神科初診時に問診で家族歴(自分の血縁関係にあたる人の病歴)を訊かれました。しかし、私は家族歴を全く知らなかったため、近親者に精神疾患を患った者はいないと答えました。当時うつ状態での受診だったため、その日の診察で「うつ病」と診断され、抗うつ剤を処方されて帰ってきました。それから、抗うつ剤での投薬治療が続いたのですが、なかなかうつ症状は改善されず、その結果、難治性うつとされていました。

実は双極性障害だった

そのため、多くの抗うつ剤を試すことになりました。最初は当時新薬だったSSRIでしたが、後にSNRIに移り、その後、三環系抗うつ薬といろいろ試していましたが、うつに対してあまり効果は感じられず、うつと副作用の辛さにひたすら耐える日々が続きました。

これまでで問題となった症状は、抑うつ状態だけだったのですが、その後抗うつ剤を三環系抗うつ薬であるアミトリプチリン塩酸塩系の薬に変えたとき、軽躁状態とうつ状態を短期間に繰り返す急速交代型に症状が変わり、初めて自分の病名がうつ病ではなく双極性障害であることが判明しました。初診時から4年経ってのことでした。それから、抗うつ剤ではなく気分安定薬による治療が始まり、今に到ります。気分安定薬によって、軽躁状態を抑えるだけでなく、辛かった抑うつ状態も大分解消されました。

家族歴の大事さ

双極性障害とわかったあとに、家族歴について母親に尋ねると、父方の祖母(当時故人)が長く精神病院に入退院を繰り返していたという話を初めて聴きました。祖母の病気のことに詳しい方はすでに亡くなっていたので、今となっては事実はわかりませんが、何らかの精神疾患にかかっていたのだろうと推測はできます。そして、私の発病から2年後、父親が双極性障害と診断されたことも知らされていませんでした。もしこの二点をもっと早い時点で知り、主治医に伝えていれば、自分の病気が双極性障害であることがもっと早くわかったかもしれないと思い、後悔の念に駆られます。

双極性障害が発症する要因のひとつに遺伝要因があることは最近知られるようになってきたと思います。例えば、一卵性双生児と二卵性双生児の比較実験から、うつ病で発症の原因について、遺伝要因が40%、環境要因が60%である一方、双極性障害の場合、遺伝要因が80%、環境要因が20%と言われているケースもあります。

また、双極性障害はうつ状態で初診を受けることが多いので、うつ病と勘違いされやすく、なかなか正しい診断を初診時から得るのは難しいと言われます。実際、私もそうでした。しかし、初診時に詳しい家族歴を知っていると、近親者に双極性障害が疑われる者がいた場合、正しい診断の助けになる可能性があるのではないかと思います。そうすれば、抗うつ剤で間違った投薬治療を行われる辛い期間も少なくなると思うのです。難治性うつと診断された方、もしかしたらうつ病ではなく双極性障害かもしれません。一度、自分の家族歴を見直してみてはいかがでしょうか。

参考サイト

気分障害は遺伝するのか 双極性障害が増加している背景と治療法について
https://medicalnote.jp

白銀の豆腐ハンバーグ

白銀の豆腐ハンバーグ

双極性障害Ⅱ型の当事者。18年前に発病したが、初めはうつ病と診断され、抗うつ剤を処方されているうちに気分の波が大きくなり、いつの間にか躁とうつを1週間ごとに繰り返す急速交代型に発展、発病4年後にしてやっと双極性障害と判明した。現在は闘病生活を経て、就労移行支援事業所に通所中。趣味は小説執筆だが、7年書き続けているのに全く上手くならないのが悩み。

双極性障害(躁うつ病)

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