ピアサポート体制加算、2021年度から

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Photo by Avel Chuklanov on Unsplash

2021年度の障害報酬改定の一環で、ピアサポート体制加算、ピアサポート実施加算が創設されることになっています。同じ障害者の目線と立場でサポートする「ピアサポーター」とその雇用者が、定められた研修を受けることで毎月100単位の加算を受けられるようになります。

簡単に言えば、正式な研修を受けてピアサポーターを雇えば補助金が出る仕組みです。ところが、対象となる研修がほとんど受けられていないため、令和6年3月31日までは幾つかの条件を緩めた経過措置をとることになっています。

加算の条件

まず、「ピアサポート体制加算」の対象事業となるのは「自立生活援助」「計画相談支援」「障害児相談支援」「地域移行支援」「地域定着支援」の5つです。これらに含まれている限りは兼務した分の業務時間を全て計算に入れていいことになっています。また「ピアサポート実施加算」として、「就労継続支援B型」でも評価されます。

加算を受けるには、「障害者ピアサポーター研修」を修了した「障害者」と「管理者(または対象の障害者と協働して支援を行う者)」が、それぞれ常勤換算で0.5人分以上の業務時間を働いている必要があります。また、対象となる障害者と管理者が居ることを公表し、対象によって他の従業員に対し合理的配慮などの研修を年1回以上行っていることも条件となります。

令和6年3月31日までは経過措置として条件が緩和されており、研修を受けた「管理者」等を置かなくてもいい他、「障害者ピアサポーター研修」でなくとも都道府県や市町村が定めた研修でOKとなっています。

経過措置がとられた背景には「障害者ピアサポーター研修」があまりに浸透していない現状があり、昨年10月30日に方針を出した時点では実施する都道府県が無かったそうです。そのため、当分は都道府県や市町村のオリジナル研修でも補助金の対象とすることになりました。要するに管理者が研修を受けなくても、正式な研修でなくても、しばらくは許される措置です。

研究成果を提供していた大学教授は「経過措置を挟むのは良い。しかしピアサポーターの入る職場がピアサポートについて理解していないと定着しないだろう。判断をする都道府県にはこの点をよく考えてもらいたい」としています。

ピアサポーターとは

そもそもピアサポーターというのは、「同じ立場や視点から支援できる人」という意味で、同じ悩みや生きづらさを抱える者同士腹を割って話せる効果が期待されています。AA(アルコホーリクス・アノニマス)というアルコール依存症の自助グループなどは好例の一つといえるでしょう。

ただ、同じマイノリティであればピアサポーターになれるという訳ではなく、ちゃんとした「お作法」が存在します。AAにしても「アノニマス」を冠している以上、参加者の名前を安易に口外しない程度の守秘義務は確実に課せられているでしょう。

その「お作法」を学ぶのが、本件の場合「障害者ピアサポーター研修」となります。「基礎」と「専門」をそれぞれ2日ずつ履修することになりますが、東京都内の大学キャンパスで1日7時間程度受けるスケジュールで社会人には厳しそうです。

3年間の経過措置をとっている間に、ピアサポーター研修をもっと気軽に受けられるよう整えていくことも大事ではないでしょうか。

参考サイト

ピアサポート体制加算とは?
https://fukushi-net.jp

障害報酬改定でピアサポート加算に経過措置 3年間算定要件を緩和
https://news.yahoo.co.jp

障害者ドットコムニュース編集部

障害者ドットコムニュース編集部

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