池袋ポケセン刺殺、犯人の素性が割れるまで「遊び場」となったネット言論

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Photo by Anatol Rurac on Unsplash

先日、池袋のポケモンセンターで刃物を持った男が女性店員を刺す事件が発生。店員は死亡が確認され、犯人も自らの首を刺し死亡が確認されました。現行犯まで死亡してもなお関係性の洗い出しに支障はなく、程なくして犯人が被害者の元交際相手でストーカー行為により略式起訴と接近禁止命令を受けていたと判明します。私は憂いました。犯人の素性が分かるまでSNS上では好き勝手な妄想で盛り上がっていたのですから。

妄想① 巣鴨プリズンの怨念
事件現場のポケモンセンターは、池袋サンシャイン内にありました。池袋サンシャインは「巣鴨プリズン」の跡地に建てられたことも有名で、巣鴨プリズン時代はA級戦犯の収容や処刑が行われていました。池袋サンシャインでは過去に乱闘や刀傷沙汰が起こっており、歴史的背景も併せて何らかの怨念が働いているのではないかとするオカルト的な観方がまず確認されています。オカルトといえども後述に比べれば可愛いものなので、投稿が消されている可能性は低いのではないでしょうか。

妄想② 勘違いガチ恋おじ
現実のポケモンセンターには行ったことが無いので実際どうなのかは知りませんが、ポケモンセンターの店員は結構気さくに接してくるらしいです。そこで勘違いからの被愛妄想を起こして凶行に至ったのではないかと予想されたわけですね。ありがちな予想ではありますが、その予想には「女性からまともに話しかけられたことのない非モテ弱者男性」の幻覚が常にセットとしてついてきます。犯人が「元交際相手」だったためにこちらの線は断たれましたが、実際にあり得そうなストーリーだったため事件を悪用したムーブメントに発展する可能性は十分にあったでしょう。

妄想③ 転売ヤーの仕業
一番酷かったのがこれです。転売行為が価格や流通を乱す害悪であることは確かですが、転売ヤー撃退ストーリーで気持ちよくなってばかりいるのも別ベクトルで問題アリでしょう。まだ犯人の素性が明らかになっていないのをいいことに「転売目的の中国人が店員とトラブって刺した!!!」と断言する書き込みを見て、情報の少ない段階がどれほど遊び場にされやすいか実感しています。死人に口なしと思ったのでしょうけれども、警察の捜査力を舐めていたようですね。結果的にデマとなった書き込みは、今はいそいそと削除されているかも知れません。

改めて思ったのが「義憤」とやらの恐ろしさです。義憤や処罰感情を満たすのがキモチイイのは否定しませんが、キモチイイことをするために他人の迷惑を顧みない態度はいつか別の問題を起こすリスク要因となるでしょう。「ガラケー女事件」を知っていますでしょうか?煽り運転の共犯者である「ガラケー女」と間違えられ、無関係の女性が執拗な誹謗中傷や業務妨害に遭った事件です。処罰感情を満たして気持ちよくなることばかり追い求めた果てにこういう事態へ繋がります。義憤や正義感が昂じてやったことは、実際のところ「軽い気持ちで」とあまり変わりません。

遥けき博愛の郷

遥けき博愛の郷

大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。

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