楽曲『南風吹いたなら』(音源あり)

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『南風吹いたなら』


南から吹く風は どこか懐かしい 匂いがする

ささやかな時 恋い焦がれた過去を 思い出す

初恋の意味知らず 心想うままに過ごした

涙の代わりに 雨が降り注ぎ 浮かれた恋も沈むよ

会えない日々は夢でまだ 逢えますようにと願って目を閉じるよ

ありのままでいいじゃない その方が 君らしくていいよ

泣きたいときは 泣いたって構わない 傍にいるから

南風吹いたなら 囁くよ思い届くように

それぞれの道ひとつに重ねて ありのまま愛しましょう

あの頃と同じ風が 疲れた体をそっと包んでくれる

ありのままでいいじゃない  その方が 君らしくていいよ

嬉しいときは いつだって構わない 分かち合おうよ

ありのままでいいじゃない その方が 君らしくていいよ

泣きたいときは 泣いたって構わない 傍にいるから

ありのままでいいじゃない これからも どうぞよろしくね

何があっても もう君を離さない ずっと一緒に 傍にいるから

ダウンロード:南風吹いたなら.m4a

皆さん、初めまして。私はユースタイルラボラトリーの高山と申します。主に障害者総合支援法に基づく重度訪問介護のサービスを行っています。
突然ですがこちらは弊社の甲府事業所でサービス提供しているご利用者様の小松政貴さんの詩に、シンガーソングライター吉崎さとしさんがアレンジを加え曲にしてくれたものです。
今年6月半ば頃にサービスに入り始め、それから半月くらい経ったあるとき、ご利用者様ご本人から詩を書くことが趣味であると教えていただきました。
ところでこの小松さん、金髪&両耳ピアスでぱっと見ちょっととがった感じなのですが、実はシャイですっごくナイーブで……。我々ヘルパーに対する気遣いも溢れんばかりに持ち合わせた超紳士な方です。
今回のベースとなった詩もとてもロマンティックな感じだったんですね。それで見せていただくとすぐに、本作を作曲して下さった吉崎さとしさんの顔が思い浮かびました。

そこで勢いでアプローチしてみたところ、これまたすぐに快諾の返事があり、あれよあれよという間に楽曲として仕上がったのが本作です。
アーティストとしても詩を見てすぐインスピレーションが湧く場合とそうでないときがあるそうですが、今回は奇跡的なまでに波長があってメロディーが次々に浮かび上がってきたそうです。

ちなみに小松さんと当事業所が関わるに至った経緯はこうでした。小松さんは中学の頃に筋ジストロフィーを発症され、4年ほど前から独居での在宅療養をされてきました。ところが今年の頭に呼吸不全に陥り市立M病院に緊急搬送、それから市立K病院にて気管切開手術を受けたそうです。
その後在宅生活移行準備のため再び市立M病院に戻ったのですが、昼間の支援体制は何とかなったものの夜間帯の受け皿がなく、また山梨県の市立病院には“三ヶ月ルール(在院日数の上限が三ヶ月というもの)”もあり、このままではさらにまた他の病院に転院せざるを得ないという状況でした。
これまた偶然なのですが、別のご利用者様の件で懇意にしている相談支援事業所が小松さんの担当だったこともあり、夜間帯は我々土屋が全て引き受けるとのことでようやく退院にこぎつけられたわけです。

もしもこうした形で小松さんとの出会いがなかったら、この曲も生まれなかったと考えると何だか不思議な縁を感じますね。

【小松政貴プロフィール】
小学生の頃、友達と野球をしたり野山を駆け回ったり時にはいたずらをしたり元気いっぱいの少年時代を過ごす。歩くことに違和感をおぼえたのは中学生頃からだった。
高校2年生の頃に筋ジストロフィー(正式名は顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー症)と診断を受ける。
だた、それなりに生活もできていた。車の免許も取得できたし、定職には付かなかったが、フリーターで収入も得ていた。身体は辛かったが、友人とのドライブやバカやって楽しい青春時代を謳歌していた。
身体が重たくなり自宅での引き込もりの生活になったのは20歳頃だった。そこからは戦いだった。
24歳の時に肺塞栓症で入院、在宅酸素療法を導入。幾度か生命の危機に直面しある時にはキレイな花畑が現れ1本道真ん中を通っている景色が見えた。その時にカツカレーが突然出てきて「食べたい」と思い意識が回復しなかったら、多分戻っては来れなかったと思う。そんな生命の危機を乗り越え今は人工呼吸器を装着しながら単身の生活を継続中
 若い頃は「自分さえ良ければいい」と思っていたが、今の生活になって人のやさしさを知り、支えてくれている多くの人々に日々感謝をしながら毎日を生きている。

【吉崎さとしプロフィール】
千葉県松戸市出身、早稲田大学卒業。歌う松戸観光大使として松戸をPRする歌(ゆるキャラ松戸さん、あじさいねぎ他)を制作し、チバテレCMソング、J:COMニュースエンディング曲、レインボータウンFM挿入歌にも楽曲提供。松戸森のホール21(小500席)にて、4回のソロコンサートを開催、満員御礼。(2009年、14年、16年、17年)。現在はアーティストや企業、NPO団体への楽曲提供サポート活動、施設演奏、イベント企画、ボイストレーナーとしても活動中。ちなみにYouTubeに吉崎さとし専門チャンネルもあるので、ご興味のある方は是非!→ https://www.youtube.com/user/utamichi

高山力也

高山力也

某国立大学大学院を修了後、H11年に当時まだ珍しい再生医療を扱うバイオベンチャーに就職、先端医療領域での新規事業立ち上げに携わる。その後、生殖補助医療領域でのMRを経て、H19年大手ITベンダー系の事業会社に転職、バイオテクノロジーやヘルスケアを専門領域として投資活動や大学との共同研究を手掛ける。またその傍ら、医療経済などに関する見識も深める。H21年に独立、診療所や介護施設の開設支援コンサルを手掛け始める。このときの経験から介護・福祉領域での仕事のやりがいに目覚め、ユースタイルラボラトリー株式会社にはH29年5月より参加。名古屋事業所や北九州小倉事業所など日本全国各地での新事業所立ち上げに携わり、現在は主に甲信越エリアの事業開発を担当している。

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