中学、高校生時代に人の視線が気になり気が狂いそうになったこと。社会人時代にうつ病で人と関わるのが辛かったこと。対人恐怖症とうつ病との私の闘いの記録です。 　

病気の発症（学生時代）

私が自分自身の異変に気がついたのは中学時代のころです。ある時から人の視線が異常に気になり始めたのです。最初は「異性を気にしているからだろう」と思っていたのですが、どんどんと酷くなる一方で、気が狂いそうでした。自分の中でなにが起こっているのかわからず、不安になりました。

高校に入ると人の視線はおろか、教室に座っているだけで全身が震え、全く授業に集中できなくなったのです。「先生に当てられたらどうしよう」という不安でいっぱいでした。その当時は対人恐怖症という言葉を知りませんでした。心療内科では、「自律神経失調症」と診断されました。大学に進学したものの依然として授業中に人の視線が気になったり、緊張したりするのは改善されず、次第に授業に出なくなってしまいました。

社会に出てから

なんとか大学を卒業した後、私はスーパーマーケットに就職しましたが、2年持たず退職してしまいました。テンションの高いパートさんを上手くまとめていく自信がなかったからです。スーパーマーケットを退職した私は人間関係の少ない事務職を探しました。しかし、その当時は不況で求人数も少なく、事務未経験の私はことごとく不採用となりました。3ヵ月近く再就職活動しましたが、結果が出なかったので、事務の仕事を諦めて再び小売業の仕事につきました。

SSRI（抗うつ薬）との出会い

その仕事はドラッグストアでした。独立したかったので実家を出て賃貸のマンションを借りました。駅まで自転車で通勤していたのですが、途中に心療内科を見つけ、マンションから自転車で5分くらいの所だったので、すぐに転院しました。その病院は予約制ではなく、自由診療だったので、仕事が休みの日に通院していました。通院の頻度は月に1回で３分診療でしたが、以前通っていた心療内科よりも強い抗不安薬を出してもらっていたので有難かったです。

対人恐怖症に関する悩みはある程度解消されましが、ドラッグストアの勤務は転勤が多く、1年以内での転勤はざらでした。転勤するたびに1から人間関係を構築しなければならないので、とても苦痛でした。さらに抗うつ薬の方は、なかなか効果のあるお薬に出会うことができず、イライラする日々を過ごしていました。

当時はインターネットが普及し始めた頃です。私もネット環境を整えて、心の病について色々と調べてみました。すると抗うつ薬に「SSRI」という種類があることを知り、早速主治医にSSRIを処方して欲しいとお願いしました。「吐き気の副作用が出るかもしれない」と言われましたが、「それでも構いません」と処方して頂きました。このお薬の効果は効き始めるのに通常2週間ぐらいかかるそうですが、私は1週間もかかりませんでした。おかげでなんとかドラッグストアでの勤務を乗り切ることができました。ただ残念なことに腰を痛め約10年で退職することになりました。

支援機関との関わり

その後、就労継続支援A型の作業所に通所しました。朝は遅く10時からで終わりが15時の4時間労働です。そこでは、ビーズでネックレスを作っていました。1人で全工程をするのではなく、一部の工程を複数人が受け持っていました。結構集中力を要する仕事で、その頃うつ病の調子がよくなかったので、休むことが多かったです。

当時私はA型と就労移行支援を行き来していました。今では人間関係の疲れから就労移行支援を利用しての就職を目指しています。就労移行支援とは障がい者の方が一般企業に就職するためのスキルを身につけるところです。現在私は就職に向けての授業や、パソコンの訓練を受けています。就労移行支援のいいところは、同じような障がいを抱えた人と交流の場を持てるという点です。気になった方は是非検索してみてください。

おわりに

もし、私と同じような悩みの人は、独りで悩まずに勇気を出して相談窓口などに相談してください。