自分に優しくしてみよう
うつ病 その他の障害・病気出典:Photo by Hybrid on Unsplash
私はうつ病と診断され、就労移行支援に通っています。通う中で「自分を苦しめている正体は自分自身」だと気付きました。うつ病の患者数は年々増加しています。私と同じように苦しんでいる人は多いと思い、このコラムを書くことにしました。あなたも私と一緒に「自分に優しく」してみませんか?
自分に優しくできない理由その1「完璧主義という性格」
私は、何事にも完璧を求める傾向があります。1つできないことがあると失敗だと思ってしまいます。完璧にできないと分かった瞬間「自分はダメな人間だ」と落ち込んだり、意欲が低下して、放棄したくなります。常に0点か100点なのです。責任感も強く、特に自分の担当の仕事では「ちゃんと」という思考が働き、失敗は許せないので自分をどんどん追い込んでしまいます。
最近この性格と向き合えたことで、私が目指している「完璧」は、他人から見ると「不完全」なのかもしれないと思うようになりました。逆に自分が「不完全」だと思っていても、他人からは「完璧」と思われているかもしれません。自分が完璧にできたと思っていても、自己満足に過ぎないと気付きました。価値観は人それぞれなのです。
自分に優しくできない理由その2「思考のクセ」
私は「~すべき」や「~しなければならない」という思考が常に働いてしまいます。日常生活の些細なことでも、例えば「部屋の掃除をしなければならない」と思ってしまい、自分を苦しめてしまうのです。仕事では「責任を持って遂行しなければならない」という思考が働きます。自分の担当の仕事では「人に頼るべきではない」と思い込んでしまのです。「仮に手伝おうか」といわれても「大丈夫です」といってしまい、1人で抱え込みます。
この思考のクセは、ほとんど自分で勝手に決めつけているルールによるものです。その独自のルールにより自分を縛り、苦しめていたのです。
自分に優しくできない理由その3「自己肯定感が低い」
私は、基本的に自分に満足することがありません。例えば、夕食を作り家族に食べてもらって、「美味しい」と言われても、お店ほど美味しくないと思ってしまいます。人から褒められても「上には上がいる」という考えになります。人と比べてしまうので劣等感に苛まれて落ち込むことが多いです。劣っていると感じたことや、できなかったことばかり考えてしまうのです。
就労移行支援に通い始め、自己肯定感が低いと感じた私は「そもそも、生きてきた環境も違えば、目指しているゴールも人それぞれなので、自分と比べても仕方ない」ことに気付くことができました。今は「自分のできることを精一杯頑張ればいいじゃないか」と思っています。
自分に優しくするために取り組んでいること
ここからは私が「自分に優しくするために」取り組んでいることを紹介します。が、必ず良い方向に向かうとは限りません。私も取り組み中なので、あくまでも参考程度に読んでいただけますと幸いです。
1つ目は、「スモールステップ」で目標を立てることです。私は高すぎる目標を立て、すぐに達成しようとする傾向があります。そのため、達成できないので落ち込み、負のスパイラルに陥ります。そこで、ゴールに向かって1歩1歩進み、成功体験を増やしていくようにしています。
2つ目は、「合格ラインを8割」にすることです。そのために、物事に優先順をつけています。1日のスケジュールで、「その日しておいた方がいいこと」と「しなくても問題がないこと」を考え、優先順位が高いものから片付けるようにします。そして「しなくても問題がないこと」ができなくても、合格と思うようにしています。
3つ目は「~すべき」や「~しなければならない」という思考が働いたら、本当にする必要があるのか考えるようにしています。ほとんどが、独自のルールによるものなので、しなくても何の問題もないことが多いです。他にも「~できたらいいな」と自分が楽になる言い方へ、頭の中で変換しています。
4つ目は「褒めらたこと」や「できたこと」をノートに書き留めるようにしています。私は、悪いことばかりが頭の中に残るので、良いことを忘れないように、書き留めたノートを毎晩見返し自己肯定感を高めています。
5つ目は、自分を苦しめる思考が働いたとき、他の考え方はないかと「違った視点から物事を見る」ようにしています。気になる方は「認知行動療法」を調べてみて下さい。1人で考えることが難しい場合は、誰かに話してみることをオススメします。きっと、自分では思いつかない考えを発見することができるでしょう。
最後に
ここまで、3つの自分に優しくできない理由がでてきましたが、決して悪いことばかりではありません。良い部分もあるので、否定しないで下さい。自分が完璧主義だと気付いたときは「直さなければならない」と思い「完璧主義を完璧に直す」という悪循環に陥っていることがありました。悪い事ではありませんが、自分が苦しくなるなら本末転倒だということです。
長年共に生きてきた性格や思考を、急に変えたり、手放すことは難しいでしょう。ですが、少しずつなら変われることや、思考を改めることができると思います。私はそう信じて、今もこれからも「自分に優しく」生きていきたいと思います。
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