家族に障害を打ち明けて変わったこと①~明らかになる自分の特性、周りの特性
うつ病 その他の障害・病気筆者は愛着障害(恐れ・回避)と診断されている、うつ・不安障害者です。そんな筆者が障害を家族に打ち明けた際の変化について、今回はまとめてみました。
診断前の状況
一般就労として転職した会社に勤めるも、業務過多と人間関係によるストレスで抑うつが強まり、休職→退職という道を辿りました。元々の性格と機能不全家族で育った問題を放置してきた影響か、他者との交流に強い苦手意識があり、人の輪に入ることに困難さを覚え続けてきました。特に他人に「相談をする」ことは「弱みを握られる」ことと同義だと感じていたほどです。
うつ診断後、オープンにした際の変化
・家族理解が得られた
勿論、初めからすんなりと得られたわけではありません。筆者の場合、障害に関わる部分に生活面でのサポートが必要となったため、初めの段階で家族に障害を開示する必要がありました。「誤診だ」「すぐに治る」など、多くの反発を得ました。しかし、障害者手帳を取得したこと、担当医師から積極的に家族同伴の診察機会を頂き、家族の心情も汲み取りつつ、特性に対する具体的な生活面での対応を伝えて頂きました。実際その通りにして貰い、徐々に調子が安定したことで、やっと承認が得られたという感じです。そのお陰で、今までの心無い暴言や横暴な扱いを受けることが減り、以前より不安感の少ない生活を得ることが出来ました。
・自分自身の性質が分かった
医師から勧められるがままに書籍を読み進めていくうちに、最も理解不能だった自分自身のことが少しずつ把握できるようになりました。例えばHSPであること、失調型パーソナリティの傾向があることなどです。
診断以前の、うつが強まっていた状態のまま一人で知った場合、これらの性質は全て「治すべき部分」であり、「自責のツール」になってしまっていたことは想像に容易です。しかし、通院して心理の専門家の意見を交えることによって、それらの生まれ持った特徴を肯定的に受け入れる思考が育つようになり、家族への説明もし易くなりました。
・家族の障害が分かった
筆者の場合、自身の障害の原因が「自分自身の責任だけでない」と知れたのが最も大きかったと思います。AC(愛着障害)の家庭に多いパターンなのだそうですが、なんと両親共々、無自覚のまま発達障害や鬱病、そして何より筆者と同じく愛着障害を抱えていました。勿論、これも当初は「信じられない」という気持ちを強く抱きました。自分自身のうつによる能力低下を発達障害ではないかと疑うことはあったものの、そうした考えを周囲に当て嵌める発想は無かったのです。何より、自身の特性に自覚を持ちながら過ごしていらっしゃる方が多い中で、20年以上耐えてきた幼少の頃から続く癇癪による暴力や暴言、過干渉に対する筆者の苦悩を「発達障害(+愛着障害)」の一言で片付けられることにも憤慨しました。大きな混乱に襲われ、暫くの間は過覚醒状態が続いていたかと思います。その間自分がどう過ごしていたか、正直あまり記憶に無いのです。しかし、子どもの頃の記憶からしても、現在共に生活している時の様子を見ていても、確かに「その通りだ」と思わざるを得ない現実がありました。
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