NPO法人サンフェイス「虹の架け橋」新しいモノづくりの形を求めて
ニュース出典:NPO法人サンフェイス
「B.R.W 〜B.S.C RAINBOW WORKS〜」(以下B.R.Wと略します)という商品開発プロジェクトチームが手掛けている商品は、オシャレで思わず手に取ってしまうような魅力があります。
その母体は、大阪市生野区に本拠を置く、サンフェイスというNPO法人です。障害福祉サービス事業として、居宅介護やデイサービス、移動支援などの福祉サービス事業を行っています。
このサンフェイスさんは、B.R.Wをはじめ、特徴のある事業を多岐にわたり展開されています。今回は、B.R.Wの取り組みについて、NPO法人サンフェイス代表理事の久田亮平さんにお話を伺いました。
福祉作業所、ブランド、アーティスト、企業を繋ぐ「虹の架け橋」
個々の作業所で作られた商品は、非常に魅力があるのですが、ポテンシャルを完全に引き出せているのかと言われれば、そうではないというのが実情です。
そこで、久田さんは、B.R.Wというチームを使い、それぞれの作業所の持つ技術をワークシェアすることによって、新しい魅力を発揮するクオリティの高い商品を産み出すことに成功しています。
その試みが、オシャレで思わず手に取ってしまうような魅力を創りあげているのです。それを「虹の架け橋」と呼称し、B.R.Wの名前の由来となっているのです。
福祉作業所横断型の特徴ある新たな「モノ」づくり
この発想の見事さは、個々の作業所で作られたクオリティの高い作品同士を、作業所×作業所、作業所×ブランド、作業所×アーティスト、といったように、様々な所とコラボレーションをすることで、新たな価値を創り出した事にあります。
元々、作業所で作られた作成物は、一般企業が産み出す商品とは、また一味違っており、一つ一つの作成物に暖かみのある商品を提供することが強みになります。
ですが、B.R.Wはその価値も、作業所同士、もしくは作業所と他の場所が連携すれば、さらに良い作成物が産み出せるのではないかと考え、その企画・製作・販売を行う場を創り出したという事です。
このような福祉施設を横断する形でのブランド作成は、例が少なく、B.R.Wの強みになっています。
一般企業も、こういった形でオリジナリティを持たせる事に四苦八苦しておられる事が多いですが、福祉ビジネスという分野で、こういった成功例を作り出している所は、少ないだろうと思われます。
新しい試み・フィッシングブランド「CURRENT」
B.R.Wの取り組みから発展し、ターゲットの絞り込みをより明確化して作られたブランドが「CURRENT」です。B.R.Wと同じく、商品の制作過程には福祉作業所の方が参画して、丁寧に、且つ妥協をしない、本当に良いモノを提供しておられます。
T−シャツや帽子、カバンなど、フィッシングスタイルの基本となるモノをはじめとして、釣り好きだからこそ感じる、「あったらいいな」や「ありそうで無かった」グッズなどの製作も手掛けておられます。
この「CURRENT」も、各地で活躍するデザイナーさんや、イラストレーターさんの協力を頂きながら、福祉作業所の方が作られるので小ロットから対応できるのが強みです。
B.R.Wで成功した事例をもとに、新たな商売分野を開拓していく精神は、まさにフロンティアスピリット!
今後は、この「CURRENT」も大きな流れにしていく予定のようです。釣り好きな方で気になられた方は、チェックされてみるのはいかがでしょうか?
新しいモノ作りの形
福祉作業所で作成された商品の強み。それは、一つ一つが丁寧に作られ、小さなロットから受発注が可能という事だと思います。一般企業とは一線を画した強みを、他のデザイナーさんやイラストレータさんとのコラボレーションという手法で、更に強化したB.R.Wの手法は、非常に興味深く、今後見習っていくべき発想の柔軟性を持っていると思います。
サンフェイス代表理事の久田亮平さんは「これからも魅力的な商品を創り出したいので、熱意ある作業所の仲間をもっと増やしていきたい。興味ある福祉作業所さんはぜひ連絡してほしい。」と呼びかけています。気取らず、優しいオシャレな商品を提供し続ける、B.R.WとCURRENTの商品に、今後も注目していきたいと思います。
【NPO法人サンフェイス】
大阪市生野区巽東2-18-23
TEL:06-6751-7733
URL:http://www.sunface.or.jp
【B.R.W 〜B.S.C RAINBOW WORKS】
URL:http://bsc-rw.com
【CURRENT】
URL:http://current.jpn.com