強迫性障害について~自分との戦い

強迫性障害

出典:https://www.photo-ac.com

皆さんは強迫性障害と言う病気を御存じですか?症状を聞いたら当てはまる人も多いと思いますが、強迫性障害と言う病名については、知らない人も多いと思います。些細なことでも被害妄想してしまう、すぐに不安にかられて、気になってしょうがない、不安を解消するためには、何回も確認してしまう病気です。気持ちの切り替えができなくて気になることを引きずってしまいます。よく聞く話が手を何度も洗ってしまうと言う話です。

私の場合のことをお話します。具体的には、絶対に間違えてはならない業務の時にものすごく不安にかられます。自分のミスで周りに迷惑をかけてはいけないと思うと、不安を通り越して、ひどい時は恐怖心にまで感じてしまいます。身近なことでいえば戸締り確認などが挙げられます。窓や玄関のカギを何度も開けたり閉めたり、ガスの元栓や湯沸かし器を何度も確認したり、コンセント、水道等、家中のあらゆるものを何度も確認してしまいます。戸締り確認だけで1時間はざらにかかります。手も何回も洗ってしまいます。落し物や忘れ物がないかもすごく気になります。いつも足元ばかり見て、落し物をしていまいか確かめたり、確かめに戻ったり、横断歩道を渡るときに、考え事をしていて信号無視してないか、その結果誰かが怪我などをしてないかと気になり、横断歩道まで戻って確認してしまいます。着る服やかばんの中や靴の中、しまいにはゴミ袋の中にまで、何か大切なものが混ざってないか気になり確認します。

1回の確認のつもりが、何回も確認してしまいます。時間も2時間くらいかかる時もあります。何回も確認することで、精神的にすごくしんどさを感じます。周りの人からも不審な目で見られます。

2回までの確認は精神的にも落ち着くのですが、3回確認すると、もう止められなくなり、10回くらい確認して、最後はしんどくなって止めますが不安は残ります。後々まで不安感を引きずってしまいます。気持ちの切り替えができない状態になります。本当に、本当にしんどい病気です。

私は対処法として次の5つのことを実践しています。

①強迫性障害に効くと言われている薬があるので、服薬療法と、確認は2回までと決める行動療法で対処しています。確認したくなっても、毎日の確認は2回までとの戦いです。

②自分でルールを決めて、財布と携帯電話と家のカギのこの3つがあれば、後は何を落としても忘れてもいいと思うようにしています。

③戸締り確認は火事にならないようにガスの確認と、電気代の節約のためエアコンの確認だけは必ずするようにしています。

④家族の協力で自分の負担を減らすようにしています。

⑤こんだけ確認したんだから後はどうとでもなれ!という開き直りの気持ちを持つようにしています。以上のように自分でいろいろと工夫して対処しています。少しずつですが効果が出てきていると思っています。

主治医が言うには、強迫性障害は気の問題だから、多く確認するからいいと言うものではない。気にしないように、確認しないようにしたらいいとおおざっぱに言います。でも、そんなものかもしれないなあと思います。私は大げさに考えているだけで、もっと気楽に考えれば、確認の回数も減ってくると思いたいです。

yukoばばあ

yukoばばあ

52歳。30代から統合失調症になる。40代になって強迫性障害も発症する。幻覚、幻聴、妄想状態になり、現実と妄想の区別がつかなくなるが、入院治療と退院後は服薬治療で症状は治まり安定している。強迫性障害は継続中で、すぐに不安になり確認行為が続いているが、少しづつ回復に向かっていると思う。これまでに事務職や相談援助職をを経て、現在人生最後の就職活動中。自分が建てた家の中庭を見ながら過ごす休日に癒されている。

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