ギャンブル依存症をご存知ですか?②〜依存症のメカニズムと治療法

依存症

unsplash-logo Markus Spiske

◀︎前回のページ:ギャンブル依存症をご存知ですか?①〜依存症の定義について

ギャンブル依存症は金銭的な悩みを抱えても、ギャンブルを止められず続けてしまう状態の事を言います。これまで世間一般では、ギャンブルがやめられない状態は「意思が弱い」「リスクを好む」など性格の問題で片付けられてしまったように思えますが、最近の研究結果ではリスクを取りたがる性格傾向ではなく、脳の報酬系に異常が起きることで自分のコントロールが出来ない「ギャンブル依存症」という病気だと考える事が一般的になっています。

ギャンブル好きと依存症の違いとは?

趣味でギャンブルする人と、依存症の人の最大の違いは「コントロール」にあります。依存症は、自分のコントロールを抑えられなくなる病気です。好きでしている人は、あくまで数ある娯楽の一つと考えていますので、自分でコントロールが出来、あくまで趣味として楽しんでいるのです。しかし、依存症になると、脳が刺激慣れてしまい、もっと賭けたい、もっとお金が欲しいと考えてしまいます。その結果、金銭感覚を失い借金を抱え込む・職を失う・家庭が崩壊してしまうなど、二次被害が発生することも珍しい事ではないのです。

ギャンブル依存症の神経メカニズム〜前頭葉の活動の低下でリスク管理に障がい〜

ここ最近の研究で判明したことは、ギャンブル依存症になれば、脳の前頭葉の活動が低下しており、リスク許容の判断が出来なくなります。依存症がない人と比べて、ギャンブル依存症の人は、状況を理解し、柔軟にリスクに対する態度を切り替える能力に障がいがあることが分かりました。本人の性格のせいでもなく、れっきとした脳の病気だとはっきりしたのです。

脳内の報酬系(ドーパミン)が依存症に大きく関わっているのです。ドーパミンのなかでも色々カテゴリーされており中でも依存に大きく関わるのが報酬系と言われるものです。ですが報酬系にも様々なタイプがあり、ギャンブル依存症は、短期的報酬のバーチャル的報酬にカテゴリーされます。短期的報酬の怖さは、簡単に快感を味わえ、極端に短期的で簡単に得られる報酬ばかり得ていると、それが癖となってしまい、脳内の報酬系システムもそれに合わせて変化してしまうと事です。依存症はいわば脳のプログラムが書き換えられてしまった状態と言えます。依存対象を完全に断ったとしても、一度書き換えられたプログラムはなかなか元に戻らないのです。

さらにギャンブル依存症から他の心の病気が併発している場合があります。例を挙げると、「うつ病」「不安症」「ニコチンやアルコール依存」など合併症が起きる場合があります。うつ病などの病気で生活がままならいことから、ギャンブルに逃避しようとするケースがあるのです。

ギャンブル依存症の治療法

ギャンブル依存症から抜け出す為には、医療機関を受診する必要があります。しかし、本人は受診に消極的なことが多いので、先ずは家族が主体的に動くことが良いとされています。

医療機関の探し方
受診先の医療機関が見つからない場合、自分達が住んでいる地域の公的機関やインターネットで探してみましょう。公的機関は【保健所】【精神保健福祉センター】などで相談できます。インターネットでは【依存症対策全国センター】でご自身が住んでいる最寄りの支援機関を探すことが出来ます。

治療の流れ
医療機関での診察の流れは、医療スタッフに現在の生活を聞かれます。その後、問診と各種検査を受けて、診断を聞きます。診断がでれば、基本は通院して、カウンセリング・認知行動療法・うつ病など合併症があれば薬物療法がありますが、治療自体はカウンセリングや認知行動療法が中心となります。重症の場合、入院での治療を進められることもあります。治療が進み比較的に落ち着いてきたら、経過観察となりますが、再発性が高い病気のため、病気に根気よく向き合うことが必要です。医療機関や自助グループに常に繋がりを持ち、ギャンブルをしない生活習慣に変えていくことが大事になってきます。

次のコラムでは私自身が見てきたギャンブル依存症とアルコール依存症の話を書いていきたいと思います。

▶︎続きのページ:ギャンブル依存症をご存知ですか?③〜私が見てきた依存症の例
 
参考文献
ギャンブル依存症から抜け出す本 監修者 樋口進

モチラボ
https://www.amed.go.jp/index.html

ターザン
https://tarzanweb.jp/

依存症対策全国センター
https://www.ncasa-japan.jp/

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tkbn

40代男性。30代半ばでうつ病を発症。40代になって発達障害の疑いありと診断される。就労支援機関で自分の特性について学び、最後の就活を終えコラムを書いています。趣味は鉱石収集。年2回大阪・京都で行わるミネラルショーや即売会に行って、気に入ったものをコレクションするのが楽しみですが、部屋で飾る場所が無くなっているのが最近の悩みです。

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