統合失調症と私

統合失調症

出典:https://www.photo-ac.com

約20年くらい前に、見えないものが見える幻覚と、聞こえないものが聞こえる幻聴が現れました。幻覚により見えるもの、幻聴により聞こえるもの、全てを事実だと思い込んでしまいます。そして、頭の中で物語的に話が展開し、いわゆる妄想です。現実と妄想の区別が出来なくなり、妄想の世界が現実だと思ってしまいます。そして、自室で一人でずっと独話を続けます。見えない相手と、聞こえない相手と会話をします。

こんな日々が続くにつれ、自分が何者かに攻撃されているように思ってしまいます。特に身近にいる家族に対して敵対心を抱くようになります。独話でいろいろな人を批判します。正しいことを言っているのは自分だけだと思い込んでしまいます。

日本人だけでなく、たくさんの外国人も妄想に現れます。みんなが私をつぶそうとしているように思ってしまいます。家族も敵に思えて、悪態をついてしまいます。日に日に周囲に対して攻撃的になり、結果、家族によって強制的に入院させられます。

私は自分が病気じゃないと思い込んでいるから、入院当初は反抗的な態度をとってしまいます。しかし、日に日に現実を受け止めるようになり、穏やかに過ごせるようになっていきます。ジプレキサという薬が、私には劇的に効くみたいで、ジプレキサを服用していると症状は安定しますし、状態が落ち着いたら退院です。大体1ヶ月くらいの入院で退院します。

退院後は鬱病っぽくなり暫くは自宅療養です。ジプレキサという薬が私には鬱病にも効果があるので、ジプレキサを服薬して鬱病対策しています。

体調が回復したら、何らかの仕事に就いてました。こんなことの繰り返しの約20年です。

昨年、約4ヶ月入院しました。今までの自分を振り返るいい機会になりました。自分が現実と思っていたことが全部妄想だったこと、幻覚は幻覚、幻聴は幻聴、事実ではないと認識することができるようになりました。何だか精神的に楽になりました。入院するのも悪いことではないなと改めて思います。

約20年無駄にしたように思います。特に30代は入退院の繰り返しで無駄にしました。今は前向きに考えています。これからは30代のような50代を過ごして、失った年月を取り戻すことができればいいなと思います。

現在、就労移行支援事業所に通所して就職活動しています。同じように精神疾患を抱える仲間たちと楽しく過ごしています。やはり家に閉じこもっていてはいけないですね。何かきっかけを見つけて外の社会に出た方がいいと思います。人生最後の就活と思って日々努力しています。気負わず、自分にとって楽に一日一日を過ごして行くことを心掛けています。

服薬療法が効いていて、統合失調症の症状はほとんど出ません。時々過去の妄想を思い出すくらいです。統合失調症は治る病気だと思います。主治医の指示を守って、服薬を欠かさず、現実を見つめて過ごしていれば、必ず治ると思っています。

yukoばばあ

yukoばばあ

52歳。30代から統合失調症になる。40代になって強迫性障害も発症する。幻覚、幻聴、妄想状態になり、現実と妄想の区別がつかなくなるが、入院治療と退院後は服薬治療で症状は治まり安定している。強迫性障害は継続中で、すぐに不安になり確認行為が続いているが、少しづつ回復に向かっていると思う。これまでに事務職や相談援助職をを経て、現在人生最後の就職活動中。自分が建てた家の中庭を見ながら過ごす休日に癒されている。

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