うつ病になった事で気付いた事~新しい自分になる

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私は、適応障がい・自律神経失調症・パニック障がい・不安障がいを経てからうつ病になり、精神障がい者福祉手帳を取得しました。
障がい者手帳を取得してから就労継続支援A型を利用しましたが、上手く行かなかったので、就労移行支援事業所に通い始めた私の体験談です。

うつ病がキッカケになった

私が、うつ病になった際に正直に思った事は、「とうとうなってしまったか」と言う気持ちでした。飲食店で働いていた25歳の事に適応障がいになり、24時間営業でのハードワークで自律神経失調症になりました。ヘルパーに転職した後も、パニック障がいを発症して退職。就労継続支援事業所で勤務していた際にうつ病の診断を受けました。

退職してから休養して、色々と復帰に向けて活動して行く中で、就労移行支援事業に通う事を考え出しました。最初は収入が無いと困ると、不安になっていたのですが、そのまま就職先を探しても、症状が悪化してしまうと辞めることになってしまうと思いました。数か所を見学して、現在の就労移行支援事業所に通う事になりました。

就労移行支援事業所で取り戻した物

私が通っている就労移行支援事業所は、主にパソコンスキルや事務・会計を中心に勉強している事業所なのですが、私が一番興味を持ったのが、メンタル講座での心理学の勉強でした。実際に障がいを持っている方が心理学を勉強して、自身が変われたことを講座形式で話して頂くことで、自分の考え方を変えれば気持ちが軽くなる事に気付かされました。また、自身のこだわりや固執した考え方によって自分を追い込んでしまっていた事に気付けました。

それは嫌な事なのか?

勉強中のある日、企業見学に行った際に私の昼食が用意されていないと言う事がありました。(私の通所している事業所では昼食を提供してくれています)今までの私なら、「なんで?」と落ち込むか、怒る事もあったと思います。しかし、私はその瞬間に「このエピソードおいしいな」と感じてしまいました。話のネタが出来たなと思ったのです。施設長から謝る電話があったのですが、「一食抜いても、死にませんから(笑)」と気軽に答えられました。それが自分でも感じられた変化の一歩目の出来事でした。

気持ちを軽くして生きようと思った

私は、元々は短気な性格でした。と言いますか、今でも短気だと思っています。ただ、怒りを感じる瞬間に間を持つ事が出来ました。この間を使って、「あっ、今イラっとしたな」と気づく事が出来るようになったのです。気づく事で何に怒っているのか、その状況は怒って変えられる物なのか、そう言う事を考える様になり気持ち的に余裕が生まれました。怒っても仕方無い事に、余計な精神力を使わずに生きていける方が、私にとって楽な生き方だと思いました。

チャレンジする気持ち

うつ病になる以前から、精神疾患を持っていたので、色々な事にチャレンジする事にためらう事や、諦めている事がありました。出来ないだろうと思いこんでしまい、取りかかる事を放棄してしまっていたのです。しかし、勉強していく上で「出来ないと思うから、出来ない理由を探す」と言う言葉を知る事で、自分自身に言い訳をしていたとおもいます。この言葉を学んでからとりあえずやってみようと、チャレンジする様になりました。

動く様になって気付いた事

色々と行動を起こす事で、失敗することもありますが、気付ける事が沢山ありました。私は、主に大阪駅周辺の事業所に通っていますが、講座の際に本町駅周辺の同じ会社の事業所に通う事があります。その際に、交通費として地下鉄の回数券を貰ってはいるのですが、気分転換と運動を兼ねて片道は歩こうと思いつきます。ついでに経費削減にもなります。歩いて見ると川にかかる橋の説明や公園にいる野鳥たち等、今まで通っていただけの道にも色々な発見があることに気づきました。最近は特に公園で森林浴をしながら野鳥を観察する事が楽しみになっています。

実際にうつ病等の症状はどうなのか?

ここまでの内容で、うつ病のしんどさはないの?と思われるかも知れませんが、私は今でも症状が出ることもあります。朝に起きる際に身体が動かなくなる事や、自律神経失調症の影響で、めまいや、身体の力が突然抜けてしまう事があります。しかし、その状況も気持ちと切り離す事を意識しています。とりあえず動けない状況は受け入れて、気持ちを引っ張られない様に気をつけています。それでもしんどくなってしまう事はあるので、その時は、無理せずに休憩をとる事や、休ませてもらう事もあります。私は、性格的に休む事をためらいがちだったのですが、休んで自分で症状をコントロール出来る様になる事も、課題の一つとして取り組む様になりました。

日々の出来事に感謝

私は今、日々の生活をする上で感謝をよく見つけます。今までは、それが当たり前の事だと思い、感謝する事がありませんでした。毎朝通所するのに、バスや電車が動いてくれている。自分の身体も動く。食事をしっかり食べられる。一見すると当たり前に思うのですが、決して当たり前な事ではないのです。事故に遭って身体が動かなくなるかもしれない、台風や地震などの災害で交通機関が動かなくなる等、当たり前でなくなった時に気付く事がありますが、日々平穏に過ごしていける事が、何よりも感謝出来る事だと思います。

まとめ

友人に、「本当にうつ病なの、何でその考え方でうつになったの?」と言われた事がありました。確かに、今の私と接している方は、あまり不安障害やうつ病の様子を感じ取る事は少ないと思います。
しかし、うつ病になった事で、就労移行支援事業所に通う事が出来ました。そこで出会った心理学の考え方で、私は変わる事ができました。

この考え方は、うつ病になったからこそ気付けた事です。そう思うと、うつ病は私にとって人としての成長を促してくれる良い機会になったのだと思います。

木場 新太

木場 新太

25歳の時に適応障害を発症。その後33歳の頃に不安障害やうつ病になり、障がい者手帳を取得して現在は就労移行支援事業所に通いながら、長期就労とメンタルコーチになることを目指して日々奮闘中です。

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