私が何故「障害」ではなく「障碍」という漢字を使うのかについて
その他の障害・病気出典:Photo by Marc-Olivier Jodoin on Unsplash
私には、「『障害』という漢字を使いたくない」という拘りがあります。なぜなら"害"という漢字を使う単語には、加害、害虫、水害などの、いずれも人に危害を加える意味で使われるからです。多くの人が「障害」という漢字が使っていますが、障害者は「害」では決してありませんし、輝かしい希望に満ちた人々と考えています。障碍を持つ多くの人が社会で活躍しています。だから私は、自己表現も兼ねて障碍という漢字を使っています。
障害の歴史について
元々平安時代に障碍と言う言葉がありました。修行の妨げとなる悪霊や邪念という意味でした。その後、障"害"という漢字は、江戸時代から使われています。しかし現代の意味とは違い、「物事の妨げや壁」という意味で使われていました。明治時代には「障害」「障碍」などが混在していましたが、大正時代には次第に「障害」が一般化して行きました。
文部科学省とマスメディアの認識について
文部科学省の認識では、基本的には障害を使うという見解を出しています。しかし、「害という文字には様々な論点があり社会の動向を注視しながら方針を柔軟に考えていきたい」という指針も示しています。
大手メディアでは、西日本新聞は、常用漢字表記に基づいて漢字を表記していることから、固有名詞を除いて「障害」を利用しています。また、朝日新聞では「碍」という字の使用頻度や認識度が著しく低い事から「障碍」という表記は適切ではないとしています。同じく放送用語協会でも常用漢字表記に基づいて「障害」と表記しています。
まとめ
障害という漢字には様々な論点があり、使い方ひとつで感じ方が変わってきます。当事者自身が、社会の障害と戦っていくという意味であえて「害」を使うところもあるそうです。最後に、私にとって「私の障碍」は神様から戴いた唯一無二のものであり「個性」だと考えています。だから、この「個性」という誇りを持ってこの先の人生を生きていきたいと思っています。
参考文献
【文部科学省 第3障害者制度改革の基本的方向と今後の進め方】
https://www.mext.go.jp
【WHILL 次世代型電動車椅子・パーソナルモビリティ お役立ちコラム障害、障碍、障がいその表記の違いはいつから?】
https://whill.jp
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