いつごろHSPと気づいたか〜HSPと、ともに。<vol.14>
その他の障害・病気HSPと、ともに。vol.14 <毎月1日連載>
最近、本屋さんでもHSP関連の本を見かけることが増えました。
HSPという生まれながらの気質に自分で気づいたのは、今から8年くらい前でした。パニック障害の薬を飲みながら、なんとか普通に生活していたのですが、非常に疲れやすく、エステティシャンの友人によくマッサージをお願いしていました。「なんでこんなに体が凝っているのだろう?」と思っていたそうです。それから、「光がまぶしい」「音に敏感」「人ごみがしんどい」「電車に乗るのが怖い」「霊感があって、エネルギーを感じるので、肩が重い」など、悩みを話すようになりました。それから友人が、癒しの音楽を聞かせてくれたり、リラックスするアロマオイルの香水を作ってくれました。
そしてある日、「こんなこと勝手に言っていいのかわからないけど…」と言ってプリントされた用紙を数枚くれました。そこには、HSPのことが書かれていて、まさに、私が普段悩んでいる特性が書かれていたのです。HSPという気質が存在するのだと、この時初めて知りました。
それからすぐ心療内科の先生に「私はHSPですか?」と聞きました。先生は、「HSPという言葉は知りませんが、前から言っているじゃないですか。あなたはとても繊細で敏感ですと。今まで普通に生活できたからわからなかったけれど、ものすごく繊細に生まれてきたから、いろんなストレスが溜まって病気を発症したのだと思います。」とおっしゃいました。
子どもの頃から人の辛さや悲しみを自分のことのように感じていたのですが、それに父が気づいていて、ずっと心配していたそうです。「人の辛さや悲しみを自分のことのように感じることは、すごくしんどいことなんや」とよく言っていました。そして、そういう辛さが表現された詩をある日教えてくれました。その詩によって自分はそういう辛さを抱えて生きているのかと気づきました。
自分が昔から人とは少し違うところがあるとは思っていました。しんどい思いもいましたが、HSPのことを知り、本などで詳しく理解すると、今まで苦しんできた理由がわかり、HSP気質とどう付き合っていけばよいかわかりました。また、プラスの部分もあることを知ることができたので良かったです。
HSPはスピリチュアルな要素もあり、敏感に反応する対象が化学物質、電磁波、その場の雰囲気、人や場所が放つエネルギーなど、科学的に説明できないものもあるため、日本ではまだまだ浸透していません。大らかな人に比べて、臆病すぎる自分に自信が持てずに過小評価することもあります。敏感すぎる気質から、ストレス耐性が低く、自律神経失調症、パニック発作など起こすことも多いとも言われています。
HSPの理解や対処法がもっと広まって、生きやすい社会になることを心から願っています。
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