香害とは?~柔軟剤や香水の匂いが公害に
その他の障害・病気 暮らし香害とは
香水や洗剤、柔軟剤などの香料に含まれる香り成分が原因で起きる健康被害のことです。香り成分は空中を漂うため、不快に感じている人も吸ってしまうことになるので、香り成分の公害であることから公害をもじって「香害」と呼ばれます。
香害の症状
不快感、頭痛やめまい、吐き気、喘息などがあります。そのことが原因で、仕事・勉強に集中できない、職場・学校に行けない、匂いが強すぎて外出先でのトイレを我慢してしまう、といったことが起きているようです。
香害の歴史
このようなことが起きたのは比較的最近で、2000年代半ば頃に香りの強い洗剤が普及し、このような苦情が国民生活センターや日本消費者連盟に多く寄せられました。2014年に静岡県環境衛生科学研究所によって柔軟剤の香り成分の含有量、使用量の変化に伴うタオルへの香り成分残存量と香りの強さに関する商品テストを実施したところ、柔軟剤の香り成分には海外の化粧品に関する法令でアレルギー物質として表示が義務付けられている成分などが使われていることが判明しました。現在では侵害受容器の1種TRPA1の活性化が炎症や疼痛の発生、呼吸器症状や循環器症状および神経毒性に関係していることが、最近の研究により明らかになってきています。
認知されるようになってきたのは最近で、香りが強い成分の入った洗剤、柔軟剤の販売に対して、石鹸製造メーカーのシャボン玉石鹸は香害を批判する広告を新聞一面に出しました。
香害の法規制
個人の判断にゆだねている地域がほとんどですが、カナダのハリファックスでは香水禁止条例が制定されていて、学校、図書館、裁判所、職場、劇場、店舗などの公共の建物全てで香水の使用が禁止されています。日本では香水自粛のお願いにとどまっていて、大阪府大阪狭山市、阪南市、広島県海田町、岐阜県岐阜市の4つの地域でしか行っていません。
まとめ、私達にできること
香害は、香りが強すぎる洗剤、柔軟剤、香水が原因で起きます。そのため、香害で悩まされている方でなくてもできることがあります。
①香水は職場、図書館など公共の建物では使わない。
②洗剤、柔軟剤は無香タイプのものを使う。
上記のことを皆が守ることが出来たら悩まされている方ももう少し生きやすくなるのではないかと思います。
参考文献
香害_Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%99%E5%AE%B3
産経新聞 街にあふれる「香害」で体調不良に 「誰もに起こり得る」化学物質過敏症に注意
https://www.sankei.com/life/news/180731/lif1807310001-n1.html
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