ブローカ失語症とは?その症状や原因は
その他の障害・病気ブローカ失語症の症状
ブローカ失語症とは、失語症の基本分類の1つで、運動性失語と言われます。ウェルニッケ失語症とは違い、主に発話、復唱に障害があります。
相手の話は8割がた理解できますが、長すぎる話は理解できません。発話は単語で区切るような話し方になり、単語レベルでの発話が難しく、時間がかかります。復唱は難しいですが、発話よりかは楽に行えることがあるそうです。読みは仮名よりも漢字の方が容易く、書きも読み同様に漢字の方が容易いですが、読解よりも難しいことがあるようです。他には右片麻痺、右顔面麻痺、口腔顔面失行を伴うことが多くあります。
複雑な指示や文章が理解できないので、認知機能や知的機能に問題があると思われてしまい、子どものような扱いを受けてしまうなんていうこともあります。そのことや質問に答えられないことにかなりのストレスを感じ、抑うつ状態なってしまうことも少なくありません。
ブローカ失語症の原因
原因は以下の6つのことが挙げられます。
①脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害
②事故による脳外傷
③アルツハイマーなどの変形疾患
④ヘルペス脳炎などの感染症
⑤一酸化炭素中毒
⑥脳腫瘍
原因の多くは脳血管障害やウェルニッケ失語症と変わりませんが、損傷する箇所が違います。
上記にあげた原因によって、中大脳動脈領域を損傷し、そこにある言語野のブロ―カ領域がダメージを受けてしまいます。そこ以外にも運動野など周辺の領域を広範囲に大きく損傷することによって起きます。他には全失語というさらに重い失語症が回復して、これに近いものになる例もあるそうです。
右片麻痺が起きるのは上記にもあるように運動野と呼ばれる筋肉などをコントロールするところがブローカ領域が近くにあるから起きる症状で、ブローカ領域は右利きである場合、左脳にあることが多いからです。
まとめ
認知力や知的能力がないと思われることがありますが、話すことが難しいだけで、話を理解する能力はあります。ゆっくり話しかけ、向こうが話すのを待ちましょう。紙に書いて説明するのも有効な例だと思いますが、その際は、漢字単語を用いて説明しましょう。
参考文献
ブローカ失語_コトバンク
https://kotobank.jp/word/
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