精神障害者の就活事情
その他の障害・病気これは一般論ですが、障害者の中で、身体障害者や聴覚障害者などに比べて、精神障害者の就職活動は難しいと言われています。あくまで、自分の経験ですが、同じ障害者の中でも身体障害や聴覚障害と違って、精神障害者は扱いにくいと偏見の目で見られることが多く、なかなか採用に繋がらなかったように思います。
障害者の中での精神障害者
障害者を採用する特例子会社というものがあることをご存じの方も多いと思います。特例子会社とは、企業が障害者を雇用することを前提に設立する子会社のことです。また、一般の企業でも障害者の雇用率が法律で決められていて、障害者枠で障害者を採用しています。身体障害者や聴覚障害者などには企業側もハード、ソフトの両面でいろいろと配慮を考えています。精神障害者についても産業医の配置や相談室の活用など、企業側も配慮を考えてくれていますが、精神の障害者にはまだまだ狭き門のように思います。
具体的な就職活動
自分の就職活動を記述します。私は精神障害者で、就労移行支援事業所に約1年3ヶ月通所したのち、今の会社に就職しました。就労移行支援事業所に行くまでは、精神障害者であることをクローズにして働いていました。 実際に就労移行支援事業所で数々の就職に向けたプログラムがありました。例えば、ストレスコントロール、ビジネスマナーや自己理解、特に自分の障害についての認識や必要な配慮についてを自分で説明するプログラムを受講したことで、段々と障害のことをオープンにして就職する自信が持てるようになりました。 就職活動では特例子会社や企業の障害者枠を中心に、自分が行きたい企業を探しました。時には障害者枠ではない企業にも電話をかけて「障害者ですが応募してもいいですか?」と聞き応募しました。障害者枠雇用でも精神障害は受け付けないとか、求人票に年齢不問と書いてあっても、年齢を理由に応募を断られたりもしました。 応募の仕方は、履歴書や職務経歴書等の応募書類を用意し、郵送したり持参したりします。面接は一人で行くことも、就労移行支援事業所のスタッフが付き添いで来てくれることもありました。個人的には付き添い面接をお勧めします。なぜなら、企業の方が付き添いのスタッフに求職者のことを質問したり、スタッフがフォローしてくれたりするからです。自分の場合は十数社応募し、面接も行きますがなかなか採用通知が届きませんでした。これが現実です。 精神障害者の皆さん、めげずにどんどん応募活動を続けてください。また、自分と同じ精神障害者枠で就職した人からいろいろと情報を得るようにするのも効果的です。「継続は力なり」です。不採用が続いても次から次へとどんどん応募していけば、いずれは縁あって就職できると思います。
企業の反応
私が思いますに、昔に比べたら精神障害者の就職枠も随分と広がってきたように思います。精神障害者とはじめからわかって募集している企業は、求職者が自分の精神的な障害をどこまで理解しているのか、どんな配慮をしてほしいのかという点を、どこまで求職者がはっきりと説明できるのかを見ているように思います。
まとめ
応募活動をする前に大事なことは、自己理解だと思います。自分の障害については勿論のこと、業務において自分にできることとできないことを理解して、言葉でうまく表現できるようにすることです。特に障害の特性については十分に自己理解をしていると企業側は安心できます。配慮して欲しいことも臆さず企業側にはっきりと伝え、企業側からのインプット、自分からアウトプットもしっかりと出来ることが大切だと思います。障害は個性です。マイナスではなく、自分にとって障害をプラスにして採用を勝ち取りましょう。
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