通級指導教室について〜地域格差が最大の難点

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通級指導教室についてご存じでしょうか。何らかの障害はあるものの、特別支援学級へ入れるほどでもない比較的軽度の児童・生徒を対象としたものです。通常学級とは別の空間なので、ある時は児童館として、ある時は学習塾として、様々な形で機能しています。

ただ、どの学校にも置いてあるわけではありません。通級指導の時だけ別の学校へ行く子供も多く、学校の数が利便性に直結する地域格差は問題の一つとなっています。

通級指導教室とは

通級指導教室は特別支援学級へ入るほどでもない比較的軽度の障害を持つ小中学生を対象としたものです。普段は通常学級で過ごしますが、週に何時間かは通級指導教室へ移動して授業や相談などを受けます。

やることは主に、通常学級で学びそこねた勉強の内容や個別相談などの支援です。利用する児童の中には、軽いといえども障害のせいで、通常学級の勉強やイベントなどに悪影響が出ているケースも少なくありません。とはいえ特別支援学級に入れるほど重くもないので、このような形式をとって個別支援にあたっています。

対象となる障害はさまざまで、主に視覚障害・聴覚障害・LD・ADHDなどです。一人ひとりの特性や目標に合わせた特別なカリキュラムを編成しており、さながら塾のような学習・生活支援が受けられます。ちなみに、クラス分けは障害ごとになされるので、同じ障害を持つもの同士で絆が生まれるかもしれません。

地域格差と定員の問題

通級指導教室は支援学級と同じく校舎の一部を使っています。しかし、クラス分けは障害ごとで決まるうえ通級用の教室を残していない学校もあります。当事者の障害と通級の教室が合わず、別の学校まで行くことになるケースも決して珍しくありません。

ここで地域格差が出てきます。“となりの学校”との距離は都市と地方で全く異なってくるのです。子供一人が自転車で学校間を往復できるならば十分恵まれているレベルで、一定規模以下だと通える通級すら残らない自治体まで出てきます。通級指導教室に通えるかどうかは、自治体における学校の密度に依存しているといっていいでしょう。

また、通級指導教室の柔軟なカリキュラムは教員や自治体の負担が増えるデメリットもあります。そのため、本音では通級に入る児童・生徒を増やしたくないあまり、「通常学級でもいいのではないか」と食い下がられる場合もあります。

そもそも通級指導教室には定員があるので、どうあがいても入れないケースすら出てくるでしょう。やはり学校の数が少ない地方部は不利です。

入学の1年前から準備が必要

入学後にクラス(あるいは学校すら)転入するよりも、入学した時から通級指導教室へ通えるようにしたほうが負担は軽いです。最初から障害が分かっているならば、なるべく入学時から通級に行けるようにしたいのですが、そのためには入学の1年前から準備をしておく要領の良さが求められます。半年前の時点で手続きを済ませねばならないからです。

最大の要因は診断書です。診断書を出してもらうには医師の診断が必要なのですが、その予約にかなりの期間を費やすのです。これに関しては1年前でも遅いくらいなので、1年半前から動いておきたいところです。

どの学校へ行くかも大切ですので、学校探しも4月〜7月の間に済ませて結論を出したいところです。もちろん校内に通級指導教室がある学校です。

通級にしても支援学級にしてもそうなのですが、入学の前年度始めから動かないと間に合いません。その年度で初めて障害が判明したケースでもない限りは、早いうちから行動しておきましょう。

まとめ

支援学級に入るほどでないにせよ、確かに障害で困っている子供のために通級指導教室はあります。しかし、障害ごとのクラス分けや他校への遠征などから、地方部にとってかなり不利な制度であることは否めません。一人ひとりに寄り添った柔軟なカリキュラムも教員の負担増に直結し、破綻の可能性がないとも言えません。

通級指導教室にとって重いのは地域格差となるでしょう。こればかりは一自治体の気合で乗り切れるものでもないので、地方民は自分がそこに住む運命を呪うしかないのが現状ではないかと思います。

この話題で最も不利なのは、LDの児童・生徒になるでしょう。

参考文献

特別支援学級や通級指導教室に入るまでの流れ ? うちの子流〜発達障害と生きる
http://nanaio.hatenablog.com

遥けき博愛の郷

遥けき博愛の郷

大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。

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