オープンダイアローグ①~開かれた新しい治療法

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オープンダイアローグの意味とは?英語でダイアローグは「対話」を意味します。つまり【開かれた対話】という事です。逆の意味でモノローグは「指示」です。組織におけるコミュニケーションのあり方を考えた時のダイアローグは、情報のやりとりにとどまらず、話す側、聞く側がお互いに理解を深め、行動や意識を変化させるような創造的なコミュニケーションを指します。これを統合失調症の治療法に取り入れたものです。

オープンダイアローグとはどんな治療法なのでしょうか?

オープンダイアローグの発祥はフィンランドで始まった、新しい統合失調症の治療法です。従来の統合失調症の治療法は投薬や入院療法に重きを置いていました。オープンダイアローグの特徴は、助けを「すぐに」得られるようにしているということが特徴です。相談の電話は24時間体制で受け付けており、最初の電話があってから24時間以内に面会(オープンダイアローグ)を行います。これまでの精神科の治療法では医者と患者が1対1で病院の診察室で診察することが当たり前でした。しかし、オープンダイアローグでは複数人で対等に対話します。 オープンダイアローグは、まるで家のリビングに居るような、リラックスできる話し易い環境を作ります。初回の面会の段階で、治療チーム(医者、看護師、心理士など)以外にも、患者に近い人(主に家族)を集め、できるだけ関係者全員で対話をします。その際、誰が主役ではなく、お互い対等な立場で対話を進め、患者が何を言っても否定しない前提で対話を進めます。治療が進むにつれ、また治療のなかで家族や患者にとって今、何が重要か、ということを重視されています。このような『開かれた』療養環境が、急性精神病にかかった人たちのデリケートで傷つきやすい精神状態を保護し、さらには傷ついた心を癒やします。

オープンダイアローグの治療法とは?

オープンダイアローグは、患者側と治療側、双方の対話で成り立ちます。とくに「聴くこと」は「質問すること」より大切で、対話の結論や合意も目指しません。患者の経験がどんなものだったのか、批判や診断はせず、耳を傾けます。そして感じたことを正直に話すことで、患者の経験を再認識します。オープンダイアローグと投薬中心の今までの治療法との根本的な違いがここにあります。大事なのは傾聴の姿勢を示すことです。残念ながら日本では、患者側への治療側の一方的な対話になる傾向があります。

薬はあくまで保険の役割

よく誤解されますが、オープンダイアローグは「反薬物治療」でも、「反精神医学」でもありません。今まで、薬漬けと言われている状況とは違って、投薬は最小限に留めましょうという考え方なのです。 オープンダイアローグは、従来のカウンセリング、家族療法、グループセラピー、といった多領域の技法から大きな影響を受けています。決して突然現れた、治療法ではないのです。 現在、YouTubeで公開されているオープンダイアローグの治療過程を記録したドキュメンタリー映画がありますので、興味がある方はリンクを貼り付けますので、視聴して頂ければ理解が深まると思います。次回のコラムでは、もう少し深く掘り下げて、オープンダイアローグを紹介させて頂きます。
▶次の記事:オープンダイアローグ②~転換期を迎える精神医療

参考文献


オープンダイアローグとは何か
斎藤環著+訳

ユーチューブ オープンダイアローグ映画
https://www.youtube.com/

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tkbn

40代男性。30代半ばでうつ病を発症。40代になって発達障害の疑いありと診断される。就労支援機関で自分の特性について学び、最後の就活を終えコラムを書いています。趣味は鉱石収集。年2回大阪・京都で行わるミネラルショーや即売会に行って、気に入ったものをコレクションするのが楽しみですが、部屋で飾る場所が無くなっているのが最近の悩みです。

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