もはや他人事ではない!化学物質過敏症の症状とその対策

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化学物質とは、化学反応によって人工的に作られた物質のことです。現在、世界にはおよそ7万種類の化学物質が流通していると言われています。私たちの生活を見渡しても殺虫剤、タンスの防虫剤、トイレの芳香剤などには大量に使用されていたり、家具やカーテンそのものに組み込まれていることも多いのです。「化学物質過敏症」は、便利な世の中が生み出した現代病なのです。

化学物質過敏症とは?



化学物質過敏症とは、様々な種類の化学物質に体が反応して起こる症状の総称です。

化学物質過敏症の恐ろしいところは、発症し、症状が悪化すると、それ以前の体質に戻すことが困難になることです。そして、たとえ1種類の化学物質にも反応してしまうことがあるのです。

軽症の場合は風邪に似た症状や倦怠感などがでます。重度になると、動作困難や呼吸困難に陥ることもあります。女性であれば、更年期障害などとの判別が非常に難しく、正しく診断されないことも多いです。自律神経失調症や心身症などとの症状とも似ている為、慢性的に続く症状がある場合は化学物質過敏症を疑ってみてもいいかもしれません。


化学物質過敏症の原因・症状・進行の仕方



化学物質過敏症は花粉症と同じように少しずつ体内に蓄積されてきて、それが許容量を越えたら発症すると言われています。

まず、化学物質に触れると、自律神経や血圧、体内の神経活動に変調をもたらします。この時は少し体調を崩したかな、と思う程度で、この段階では自身が化学物質過敏症と気付く人はほとんどいません。

次に、マスキング期と呼ばれる、症状があまり出ない期間がでてきます。これによって、体調が元に戻ることもあります。厳密には、この時期も化学物質は体内に溜まり続けているのですが、体内の組織が化学物質と闘っているから症状が落ち着いているのです。

そして蓄積された化学物質に体が耐え切れなくなった時に、化学物質過敏症を発症します。多くの場合で、この段階で初めて化学物質過敏症と診断されるのです。一度発症してしまうと、他の様々な化学物質にも反応してしまう恐れがあります。

化学物質は、人によって蓄積される許容量やスピードが違います。発症する、しない、発症時期も人それぞれバラバラです。言い換えれば、誰にでも発症する可能性がある病気なのです。


化学物質過敏症の改善法と対策



化学物質過敏症の一番の対処方法は、反応する原因を取り除くことです。しかし、自身でどの化学物質に反応しているのか分かる人はほとんどいないかと思います。ですから、まずは専門外来がある病院で受診を行うことが一番の近道だと思います。

しかし、現在の日本では化学物質過敏症は正式な病気と認められておらず、費用は自費負担になるので高額になることが多いようです。

そこで、まずは出来ることから始めていくことをおススメします。

具体的には
・換気をしたり、有害化学物質を分解できる空気清浄機を設置する
・化学物質製品の見直し(シャンプー、リンス、洗濯洗剤、掃除用品など)
・添加物入りの食品は極力摂取しない
・定期的に運動を行ったり、半身浴をして代謝を高める
・治らないと思い込まない!(その不安感がストレスとなり、かえって症状を酷くする場合も)


これをすれば必ず治る!という明確な治療法はまだ確立されていませんが、これらを行うことで、大幅に症状を改善することもあるようです。自分に合った様々な対策や改善法を前向きに行うことが一番大切です。



化学物質過敏症はこれから先、ますます発症する人が増えてくると思います。今の便利な生活を少し見直してみませんか?化学物質について正しい知識を持ち、少しでも化学物質が身の回りにない状況を作ることが大切になってくるのです。

しょーご

しょーご

3年半ほど前にパニック障害を患いました。
現在一般就職に向けて、京都の就労移行支援事業所に通っています。
少量の服薬はしているものの、病気はほとんど寛解しています。
今回は就労移行支援事業所からの実習生として記事を書かせていただきました。
主に自身の経験談を書いています!

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