包括的な相談窓口はどうするべきか?~「親なきあと相談室」というのをご存知ですか?

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今は、家族が元気で問題がなくても、頼るべき親や兄弟が亡くなった後、障害を抱えて独りでどう生きていくかを考えたことはないでしょうか?今は元気でも将来のことは分かりません。いずれくる未来に向けて備えることを考える1つの機会になればと思い書かせて頂きます。  

やるべきことの優先順位【今できること】

将来の為に優先的にすべきことは、本人が必要と思われる公共福祉サービスの認定を受けることです。具体的には、自立支援医療や障害年金を受給することです。そのため、ご自身が将来、必要と考えられるサービスを福祉課などで受けることができるかを確認することが大切です。なぜなら市町村によって受給できるサービス内容に違いがあるからです。

また、居宅支援サービスや日中活動サービスなどありますが、地域によってサービス内容が変わりますので、福祉課や相談センターに相談することをお勧めします。

障害者の住宅事情

厚生労働省の平成30年厚生労働白書によると現在、身体・知的・精神障害者の90%以上の方が生活の場を家族と同居している実態があります。自宅があれば住むには困らないですが、やがて住んでいる家も傷んできます。修繕費もばかになりません。いずれは家を手放すことも考えなければいけません。引っ越しするにもお金が掛かります。一般のマンションやアパートだと手数料などの諸経費を考えると、公営住宅のほうが安く住むことができる可能性があります。障害者手帳を所持していると、公営住宅の入居優遇があり優先で入居でき家賃も減免措置もあります。こういったことを将来に向けて、視野に入れて考えてみても遅くないのかも知れません。もうすでに独り暮らしができ自立出来ている方はそれほど心配無いのかもしれませんが・・・。

グループホームの活用

グループホームとは、様々な障害を持つ方々が、ホームヘルパーまたは世話人の支援を受け、地域のアパート、マンション、一戸建て等で生活する居住の場を言います。入所施設と違い、少人数で生活をする場です。個室もしくは二人部屋の場合もあります。食事の用意や家事などを行ってくれるグループホームもありますので、事前にご自身にあったグループホームを探してみてもいいかもしれません。

これらは、あくまで本人が自分の力で申請出来る前提の話になります。自力で出来るかどうか、一番心配に思うのは保護者ではないでしょうか。

福祉は自己申告制~支援の網の目からこぼれないようにするには

福祉や援助を受ける時は、本人もしくは保護者が役所に申請しなければならず、どういった支援や援助があるのかが市町村によって違いが有ります。また相談内容によって担当している部署もバラバラなため、福祉制度が複雑化しているのが現状です。

そういった福祉の複雑化を解消するために国の取り組みとして、包括的な相談機関である「地域生活支援拠点」を各市町村に整備するよう進められてられています。しかし、約1700ある市町村のうち、約230の市町村に留まっているそうです。

そんな対応の遅れている行政に対して出来たのが「親なきあと相談室」です。複雑な福祉制度を一元的に相談できる民間の相談機関となっています。多岐に渡る悩みを聞き、適切な専門機関に橋渡しすることで相談者の負担を減らすことを目的としています。

「親なきあと相談室」は東京で行政書士をされている方が2014年に始めたのがきっかけで、2019年現在全国50カ所以上に広がっています。無料または低額で包括的な相談できるため、障害を持つ親御さんの駆け込み寺となっています。

最後になりましたが「親なきあと相談室」の事務所のリストを紹介させて頂きます。

参考文献

NHKニュース おはよう日本
https://www4.nhk.or.jp/ohayou/

こころの健康情報局 すまいるナビゲーター
https://www.smilenavigator.jp/

tkbn

tkbn

40代男性。30代半ばでうつ病を発症。40代になって発達障害の疑いありと診断される。就労支援機関で自分の特性について学び、最後の就活を終えコラムを書いています。趣味は鉱石収集。年2回大阪・京都で行わるミネラルショーや即売会に行って、気に入ったものをコレクションするのが楽しみですが、部屋で飾る場所が無くなっているのが最近の悩みです。

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