相談する相手、相談を聞いてくれる相手はいますか?~どんな悩みでも話すだけでも楽になると思います

その他の障害・病気

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私は精神保健福祉士を目指す実習生です。私がこの実習中一つ気になった言葉があります。それは就労移行支援を利用したいと考えている方の面談に同席させて頂いた際、その方の「悩みはあるけど、相談できる人は一人もいません」という一言です。皆さんは各々の悩みを誰かに相談されていますか?一人で抱え込んではいませんか?

数字で見る悩みや不安を抱える割合

悩みは人それぞれです。仕事が上手くいかない、お金の面で相談したいけど誰に相談したらよいかわからない、などたくさんあります。今回は仕事の悩みに関して考えていきたいと思います。2014年障がい者総合研究所が実施した調査(アンケート調査対象 20から60歳の就業経験者、アンケート調査方法 インターネット)によると仕事上で悩みや不安を抱えている方の割合は84%。特に精神障がい者では、95%の方が悩みや不安を感じており、また悩みを感じる頻度が「よくある」とする割合は56%とという高い数字でした。

さらに職場は相談しやすい雰囲気づくりがされているかについての回答は「いいえ」が69%という数字。何か配慮してほしいことなど言い出せる雰囲気ではないと約7割の方々は悩んでいるのです。

相談できる人が誰もいない…その理由

もし悩みを相談するのであればだれに相談しているのか。アンケートでの1位は職場外の友人、知人。2位は家族。この結果からも分かるように、会社内の人にはやはり相談することを躊躇してしまい、自身にとって身近な存在の人々に打ち明けているようです。しかしながら、3位には相談したいが誰にも相談できないという声が上がってきています。

では、なぜ相談したいと考えているにも関わらず、誰にも就労の相談ができないのか。その理由としては、福祉サービスや行政を上手くできておらず、自分をさらけだして相談できる相手がいない可能性があると思います。また職場に相談に乗ってくれる人はいるのだけれども、自身の配慮して欲しい事柄を上手く表現できていないかもしれません。こんなことくらいで相談してはいけないと思い込んでしまったり、相談を持ち掛けるタイミングがわからなかったり、様々な要因が考えられます。

身近な相談員に相談してみませんか?

身近な相談相手として2つご紹介させて頂きます。

民生委員・児童委員

民生委員・児童委員は地域福祉をサポートする身近な相談員です。核家族化が進み、地域社会の繋がりが薄れてしまい、高齢者や障がいのある方が孤立してしまっている現状が考えられます。そのため必要な支援が受けられていない可能性があります。そこで民生委員・児童委員が、住民にとって身近な相談相手となり、支援を必要とする住民と行政や専門機関をつなぐパイプ役を務めています。また民生委員は、児童委員も兼ねており、妊娠中の心配ごとや子育ての不安に関する様々な相談や支援を行っています。もしご興味があればお住いの市町村に問い合わせてみて下さい。創立100年以上の歴史があります。

社会福祉協議会

社会福祉協議会は地域の相談窓口と言われる存在です。ここでは主に、福祉サービスの利用援助(福祉サービスについての情報提供、福祉サービスを利用する際の手続き援助、福祉サービスの利用支払いの手続きの援助等)、日常的金銭管理(年金や福祉手当の受け取りに必要な手続きの援助、日常生活に必要な預金の出し入れの援助等)、書類預かりサービス等相談できます。具体的にはそのほかにも、福祉資金の貸し付けや成年後見制度の紹介、子育てサロンの紹介等の相談にも対応しています。社会福祉協議会には都道府県社会福祉協議会、市区町村社会福祉協議会がありますが、もっとも身近に活動しているのが市区町村社会福祉協議会です。市町村または政令指定都市ごとに設置されており、多様な福祉ニーズに応えるため、地域のボランティアとも協力し活動しています。

一度検討してみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介させていただいたのはほんの一部に過ぎません。人の悩みに大小はありません。どんな些細なことでも一度相談してみませんか?少し心が楽になるかもしれません。

参考文献

【障がい者総合研究所】
http://www.gp-sri.jp

【政府広報オンライン】
https://www.gov-online.go.jp/index.html

【みんなの福祉相談所】
https://fukushi.info

PSWの卵

PSWの卵

精神保健福祉士になろうと思ったきっかけは、家族に精神障害者を支援する人がいたからです。元々は金融機関で働いていたので、まったく違う業界から飛び込んできました。まだまだ勉強が必要ですが、これから頑張っていきます!

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