「STAY HOME」を楽しくする株式会社マジェルカの取り組み

その他の障害・病気

新型コロナの感染拡大を予防するため、各地で「stay home(家にいよう)」のムーブメントが活発化しています。有名人がYoutubeで自宅から呼びかける動画などがそれです。しかし家庭ごとに環境は違っており、中には外に出られず鬱屈している人も居るのではないでしょうか。

東京都武蔵野市の吉祥寺にある株式会社マジェルカでは、イライラや鬱積の募る外出自粛という環境を敢えてポジティブに捉え、新しい沢山の繋がりを形成する機会として新たな取り組みを始めました。

全国の福祉事業所から集まった雑貨を扱う

株式会社マジェルカは同名の就労継続支援A型事業所を2011年から運営しており、そこでは主に雑貨を取り扱っています。マジェルカの個性的なところは、扱う雑貨を全国の福祉事業所から仕入れて販売している点です。マジェルカ自体の業務は、接客・商品の発注と入庫・デザイン・HP運営・webshop運営が中心で、全国各地の福祉事業所が作った雑貨を適切な価格で販売することに重きを置いています。

作業所で障害者が作った製品を各地から取り寄せて販売することで、より多くの障害者と繋がる機会や障害者の持つ可能性などを周知してもらうのが理念です。また、「作業所だから」と弱気にならず市場価格に沿った適正な値段で販売することで、作業所の工賃向上にも寄与します。

外出自粛の広がった現在は販売をオンラインショップに絞っています。同じく自粛で製作物の販売が出来ない発注元との取引を維持し、作業所と働く人たちの繋がりを保っていく思いがマジェルカにはあり、自粛を逆に機会と捉えて新たなサービスを始めています。

リモートショッピング

新たな取り組みとは、「リモートショッピング」です。リモートショッピングとは、テレビ通話アプリ「ZOOM」を用いてお客様とマンツーマンで接客するシステムで、実際の店舗を映して対話する点がチャット接客との大きな違いとなります。スタッフが端末を持って店内を回ることで、店全体を見渡すことも出来ます。

リモートショッピング最大の強みは、リアルタイムな視覚的情報が加わることです。店内の映像を配信してもらいながら一緒に商品選びなどを行い、「あの白い皿を買いたいです。」「今見えた縞模様の茶碗をよく見せてください」と少ない情報でも円滑にやり取りが出来ます。

この試みは店を閉めている状況を逆手にとって生まれました。店内が無人であることを利用し、ビデオ越しに見回る形で遠隔会議と同じ手法を取りながら売買が出来る方法を編み出したのです。オンラインショップでは売っていない商品もリモートショッピングでは買えるかもしれません。

リモートは日頃マジェルカを利用している人だけでなく、存在は知っているものの遠くて行けないという地方のニーズにも応えています。マンツーマンかつ予約制なので利用できる人数に限りはあるかも知れませんが、外出自粛ムードの中では画期的な取り組みです。

店舗再開後も使える商品券

また、マジェルカではオリジナル商品券をオンラインショップで販売しています。唯一の活動拠点であるオンラインショップは商品の掲載が間に合わず、「興味あったのに買えない。」と言われることも多かった為、マジェルカの商品と引き換えられる商品券の販売に踏み切りました。

商品券は5000円券のほか、子ども向けの500円券が用意されています。マジェルカの商品と引き換えることが出来、オンラインショップで使えるほか、店舗再開後も吉祥寺の実店舗で使えます。自粛中は買えなかった商品が後々手に入るほか、商品券を他人に与えることでマジェルカの存在を知ってもらう効果も期待されています。

障害者や作業所との繋がりを守り、在宅でも新たな繫がりを形成するマジェルカの取り組みでした。これは外出自粛を乗り切るための一つの答えとなるでしょう。

公式サイト

マジェルカ|吉祥寺の雑貨ショップ&レンタルギャラリー【社会貢献につながる素敵な雑貨とギフト製品】
https://www.majerca.com

マジェルカのオンラインショップ
https://shop.majerca.com

障害者ドットコムニュース編集部

障害者ドットコムニュース編集部

「福祉をもっとわかりやすく!使いやすく!楽しく!」をモットーに、障害・病気をもつ方の仕事や暮らしに関する最新ニュースやコラムなどを発信していきます。
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