拒食症とは?ダイエットのつもりが命にかかわることも
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一般には「拒食症」と呼ばれていますが、正式な病名は「神経性無食欲症」又は「神経性やせ症」です。拒食症は、病的に痩せてしまう摂食障害であり、精神疾患です。日本では、特に10代〜20代の女性に多く、精神的なストレスやダイエットがきっかけとなって発症するケースが多いようです。
拒食症が続くと、からだが食べ物を受けつけなくなり、最悪の場合は命を落とすことになります。今回は、「拒食症」の原因・症状・治療法について紹介します。
拒食症の原因
拒食症にいたる原因には、主に以下のような心の問題があるとされます。・思春期に「自分は太っている」と考え、痩せるために食事を摂ろうとせず、体重が減って行くのが特徴なので、「思春期やせ症」とも呼ばれます。
・食事を摂らないことでスマートな身体を維持しようとする背景には、慢性的な不安と、その逆の自己コントロールができているという万能感・高揚感を味わいたいという欲求があるとされます。
・体重が減るごとに恍惚を感じたり、体重を落とすことで太る恐怖に対処できることが快感になることもあるそうです。
拒食症の症状
食事を摂らないか、極端に少量しか摂らなくなります。無理して食べると嘔吐してしまうか、あるいは飢餓状態から突如過食をしてしまい、その代償として食べたものを無理やり吐き出そうとします。これにより極度な栄養不足となり、最終的には、感染症や不整脈などの合併症を伴います。拒食症に伴う合併症は、下記のように多岐に渡ります。
・生理不順、無月経
・低体重(標準体重を15〜20%を下回った状態)
・低体温、味覚異常、むくみ
・便秘、腹痛
・貧血
・骨粗鬆症
・思考力・集中力の低下
・抑うつ症状
・睡眠障害
・強迫観念
・物事に興味・関心がなくなる・笑わなくなる
・感情をコントロールできなくなる
・食物への興味の上昇
拒食症の治療方法
拒食という行為は周期的に繰り返される場合が多いので、心療内科や精神科医を受診したり、心理カウンセラーのカウンセリングを受けることが有効です。また、拒食という行為がおさまったとしても、その背景にある心の問題が解決されなければ再発することがあります。背景の問題解決には家族や周囲の協力が必要です。家族が対処方法を学ぶことが特に有効となります。①薬物療法
拒食症は心の問題を原因とする障害なので、メインの療法としてでなく、他の治療法を行いやすくしたり、その効果を高める補助的な手段として用いられます。そのほかに、拒食症の対症療法として、抑うつ症状には薬物療法が用いられます。
②薬物療法以外の治療法
薬物療法以外には、下記などがあります。
・行動療法
・認知療法
・対人関係療法
・家族療法
・栄養リハビリテーション
治療にあたっては体重を増やすことを目的としません。食べることを周りが促すような態度を取ることも逆効果です。拒食症と戦っている患者にとって、食物を食べること自体が大変な苦痛・恐怖につながるからです。また体重以外にも、患者の主体性を重視し、人間としての成熟、対人関係の充実、社会への適応なども援助することが重要です。
原因、合併症の症状、治療方法をを知ることで拒食症が心の問題であることがわかります。患者さんが一人で立ち向かうのが容易でない病なので、家族や周りの協力が求められます。
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