被害妄想は悪いこと~相手の性格を決めつけるな!

その他の障害・病気

出典:Photo by Ümit Bulut on Unsplash

僕はよく被害妄想してしまいます。相手の何気ない言動を過度に受け止め、ネガティブ思考に陥ってしまいまいがちです。僕はそれによって何度もうつ病になってしまいました。今回は僕の被害妄想の失敗談と今だから思えることと解決法をいくつか紹介できればと思います。

君の評価がどんどん下がってるよ

とある会社でバイトとして働いていた頃の話です。バイトを始めて2ヶ月頃、初めて大きなミスをしてしまいました。当然、先輩や上司に怒られしまい、反省していた時に別の上司にこう言われました。「まずいよ、会社内での君の評価がどんどん下がっているよ」

僕はその言葉にショックを受け、こんな被害妄想をしてしまいました。「もしかしたらこの会社の人たちは僕を採用したことを後悔しているんじゃないか、きっとそうに違いない」

上司の言葉を2ヶ月以上も引きずった僕は、会社での居心地が悪くなり、「早く僕にやめてほしいと思われているんじゃないか」と思い込み、会社の人に話しかけづらくなっていきました。最後には、挨拶さえ出来なくなる始末。本当にひどい有様でした。

しかし、会社の人たちは2ヵ月も前の僕のミスを気にしているはずがありません。それよりも、そのミスを取り返すくらいの仕事をしてほしかったことでしょう。それに気付けなかった僕は、次第に環境に馴染めなくなっていくだけでした。

ボアパーカーを着てるのが申し訳ない

バイト先では居心地の悪さを感じつつ、それでも何とか働くことができていました。その会社には50人程の社員がいるのですが、バイトの僕のことを知っているのは、恐らく10人もいなかったでしょう。それどころか名前さえ知られていなかったと思います。

ある日、その会社に「ボアパーカー」を着ていった時の話です。ボアパーカーと言えば春先や秋先には老若男女誰もが着るであろう使い勝手のいい服です。ですので、50人もいるその会社の中にも、私服でボアパーカーを持っている人はきっといることでしょう。そう考えたときに、僕はこんな被害妄想をしてしまいました。「もしこの中に僕と同じものを持っている人がいたとしたら、きっと嫌がるに違いない。なぜなら会社の中で名前も知らない、目立たないバイトのやつが着てるボアパーカーと同じのをを持っているなんて、なんだか嫌な気分になるだろうし…」そんな被害妄想をこじらせた僕は、急に自分がボアパーカーを着ているのが申し訳なくなり、すぐにトイレに行って脱ぎ、リュックにしまい込みました。

今思えば、見当違いも甚だしい未勝手な妄想です。周りの大の大人がそんな小さいことを気にするわけがありません。もしかしたら、「俺も同じもの持ってるよ」という会話のきっかけにもなりえたことでしょう。しかし、そんなことにも気付かなかった僕は、二度と会社にボアパーカーを着ていくことはありませんでした。

被害妄想は相手の性格を決めつけている

他にも僕はいろんな被害妄想をしてきました。せっかく意気投合しかけた友達に対し、「彼は本当に僕と話したいのだろうか。もしかしたら僕がかまってくるから仕方なく話してあげてるだけなんじゃないか?」と勘違いし急に話しかけづらくなり、仲良くなれずに終わってしまったり。友達を遊びに誘って、たまたま何度か連続で断られたとき、「ああ、この子は今僕と遊びたくないんだな…、しばらく距離をとろう」と思い込み、その友達に連絡が取れなくなったり。

しかしある時ふと気づいたのです。実は「被害妄想の原因は自分の身勝手さにあるんじゃないか?」と。

「こう思われるかも」や「嫌われたらどうしよう」と思うのは同時に、相手が「たかがそういうこと」で悪く思う人間、嫌う人間であるかもしれないと「思い込むこと」であると。仮に自分の立場になって考えてみてください。仲良くなりかけて普通に話している友達に、「こいつと話してしていてもつまらない、仕方なくしゃべってやるか」と思のうでしょうか?たまたま日にちが合わなくて、遊びを断った友達に「俺はこいつと今遊びたくないからしばらく距離をとろう」なんて思うのでしょうか?自分は決してそう思わないのに相手にだけ「そう思っているんじゃないか、いやそうに違いない!」と相手の性格を悪いように決めつけるのは、なんて自分勝手にも程があるんだと。

被害妄想に陥ってしまうのは、相手を信頼できていない証拠です。勝手に相手の性格を決めつけ、それに怯え、自分を追い詰めていく。そしてまた人を信頼出来なくなり、被害妄想を繰り返す。そんな悪循環に陥ってしまいます。それが人間関係の歪みを生み、僕の場合は環境に適応できず、うつ病になってしまいました。

被害妄想をしてしまう前に、相手の意図をちゃんと考えてみましょう。怒られてしまったとき、その人はあなたのことを思って、どうなってほしくて言ってくれているのかを一度考えてみましょう。相手の些細な言動に過敏になってネガティブに捉えてしまう人は、もっと深く相手のことを知り、少し肯定的な目で相手の言動を見るように心がけてみましょう。それだけで、相手に対する解釈は大きく変わってきます。

今より少しでいいので、相手を信頼してみてください。あなたがこの先、被害妄想に苦しめられないために。

ヤドかに

ヤドかに

カメラと造園とドラムが趣味の22歳です。
最近ギターも始めました。

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