自分を認めて、初めて見えたもの
その他の障害・病気出典:Photo by Michael Walk on Unsplash
あなたは、あなた自身をどんな人間だと思っていますか?周りの人からはどんな人間だと言われますか? 私はずっと自分のことを「普通」の人間だと思っていましたが、周りの人からは「変わっている」とよくいわれていました。以前はそれが嫌だったのですが、今では「個性的」でいいじゃないかと受け入れられるようになりました。おかげで、今では自分らしく生きられるようになりました。
「普通」にこだわっていた理由
「変わっているね」といわれるたびに「えー、どこが?普通だよ」と返していました。事実、そう思っていました。少しばかり他人と違うところがあっても平均すれば「普通」だとさえ。もしかしたら「普通でなければならない」という強迫観念もあったと思います。
そもそも「普通」の人間とはどんな人間なのでしょうか?
私はかつて、「多数派の人間」が「普通」の人間だと考えていたせいで、「他人と違うこと」が気になって仕方ありませんでした。「変わっている」と思われたくないあまり、人の顔色ばかりうかがっていました。少数派にはなりたくなかったのです。
今、振り返ると「少数派の自分」に自信がなかったのだと思います。だから自分よりも相手を常に優先してきました。相手が自分と違う意見を言っても、同調していました。当然ストレスも溜まります。そして、そこまでしても「変わった人」というのが周りからの評価でした。
「普通」を気にしすぎた結果
社会人になって、ある日のことです。その日は会社の飲み会で、相変わらず周りを気にしていました。「少数派」になりたくないあまり、ほとんど発言もできませんでした。家への帰り道、「自分は普通じゃない。少数派に属する人間で、多数派とは違っているんだ」と思い、悲しくなりました。お酒が入っていたこともあり、悲しい気持ちがより増幅されて、苦しくなったのを今でも覚えています。
もともと、対人恐怖症気味ではあったのですが、この出来事のせいで徐々に人と目を合わせて話すことが難しくなり、最終的に人の視線に恐怖を覚えるようになってしまいました。
自分が「普通」ではないと考えるようになってから、対人恐怖症などに関する情報を本で読んだり、インターネットで検索して閲覧したりしました。しかし知識は増えるものの、外出するのも困難になるほど症状はひどくなるばかりです。ついには日常生活さえ送れなくなってしまいました。
考え方を変えれば自分も変わる
意を決して、心療内科を受診して、服薬を含めて療養することになりました。運が良かったことに、主治医を含めて会う人みんな良い人ばかりで、私が弱音を吐くたびに良いところを挙げ、何度も励まし支えてくれました。その人達の前では「普通」を装う必要がなく、ありのままの自分を見せることができ、「人と比べて違っていることがあっても、悪いことではない」と思えるようになっていきました。自分の「個性」を受け入れることで、少しずつ自信を取り戻していったのです。
考え方が変わったことにより、徐々に外出への抵抗もなくなって、人と目を合わせて話すこともできるようになりました。不思議なことに「普通」でいようとすることをやめて、自分の「個性」を受け入れてからは「変わっている」といわれることがなくなりました。「表情が生き生きとしている」とさえいわれるようになりました。
最後に
かつての私は自己評価が低く、自分よりも他人を優先していました。しかし、そんな生き方ではいずれ心身に無理がきてしまいます。
自信を持ち、自分らしく生きることは、自自己中心的でわがままに生きることではありません。今の私が実践しているのは「相手を思いやり、尊重しつつも、自分のことも大切にする」そんな生き方です。
同じような悩みを持つ人は、同じように相手を思いやり、尊重しつつも、自分のことも大切にしてみてください。そうすると自分に自信も持てます。
自分らしく生きることで、あなたの魅力が輝きますように。
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