アダルトチルドレンとは?幼少期のトラウマで大人になっても生きづらさを抱えてしまう

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みなさん、アダルトチルドレンってご存知ですか?これを病気だと思っている人もいるのではないでしょうか?実はこれは病気ではありません。また、子どものまま大人になったという子どものような大人という意味でもありません。

アダルトチルドレンとは、機能不全家族(家族内で存在すべき機能が、健全に機能していない家族)で成長した子どもが、小さい頃の環境が悪影響を及ぼし、出来上がった性格によって大人になっても生き辛さを抱えている人のことです。またその改善が困難な状態をいいます。完全に健全な家庭環境というのは少なく、アダルトチルドレンの症状がみられる方は多く存在するとされ、人により度合いは異なりますが、少なからずその要素を持っているとされています。


アダルトチルドレンの原因



どのような家庭環境がアダルトチルドレンの症状を産み出すのでしょうか?以下のような状態が恒常的に存在する家庭環境で育つと、その体験が成人になっても心理的外傷(トラウマ)として残る可能性が高くなります。

〇身体的虐待  〇児童虐待  〇アルコ−ル依存症
〇性的虐待   〇育児放棄  〇家庭(家族)崩壊
〇心理的虐待  〇育児怠慢  〇家族が散り散りになる(一家離散)
〇障害者虐待  〇監護放棄   


アダルトチルドレンの特徴



自分が悪くても、反射的に他人の悪いところを探す傾向があり、自己防衛の策として反射的に「自己正当化」を行うことが多くあります。物事を極端に、白か黒かに分けて考えようとする傾向があり、自分と違うものを悪と決め付けてしまう「白黒思考」になります。

また、一つの良くない出来事があると、それが同じように繰り返し起こると感じてしまう傾向があり、一つのものを見て、それに属するものが全てそうであると思い込む「偏った一般化」な考え方をします。そのため、わずかな良くない出来事にこだわり、そればかりを考えてしまい、その他の良い出来事は無視してしまう傾向があり、「一つの事に捉われる」ので、視野が狭くなるという苦しさがあります。良い出来事でもそのまま受け取らず、悪い方へ考える傾向があり、深読みし、ネガティブな考えをする「マイナス思考」になります。

そのほかの特徴として、相手の事に対して、先読みや早合点をし、主観的に捉える傾向があり、自分の感情を優先し自分の解釈を疑わない「相手への思い込み」が強いです。自分の失敗を過大に考え、長所を過小評価する傾向があり、「謙遜」するのが得意な日本人に多く見られ、事実とは違う特に自分は駄目だと評価をする「拡大解釈と過小評価」がみられます。また、自分で感じた事が全てで、客観的な捉え方が出来ない傾向があり、客観的な視点を持てず「感情だけでの決め付け」をします。自分に責任がないようなケースでも、関わりを持ち、自分が悪いと思う傾向があり、他人の責任を背負ってしまう「極端な自責の念」も特徴の1つです。


アダルトチルドレンを治療するポイント



まずはアダルトチルドレンを治したいという「覚悟と意思」と、度合いによっては、時間がかかることがあると考えておく必要があります。焦りは禁物です。焦っても上手くいかないものです。

ご自身の生きづらさの原因がどこにあるのかを見つけるため自分の感情と向き合い、発見することが大切です。嬉しい・楽しい・悲しい・不安などの感情が、どのような時に出てくるのかを把握する事からはじめましょう。

感情が出てくる時には必ず理由や原因があります。アダルトチルドレンの方は特にマイナスの感情が強く出ます。相手がいて自分にマイナスの感情を持った時、「私はダメな人間だと思われている」「他者から見た自分を、主観で想像する」という思考のクセがあり、自分に対しマイナスな感情を持つクセがあると認識しましょう。

今の生きづらさが、家族や環境、身の周りの人間関係など、本人は意図しない過去が原因になっていると気が付いた時、過去を恨む方も多くいらっしゃいますが、過去に囚われていては、感情は救われません。大切なのは事実を受け止め、現在から未来を良くする方法を考えることです。

自分の悪いクセを認識し、良いイメージに変えてそれに近づけていく。物事を頭ごなしに賛成や反対をするのではなく、原因や理由を読み解き理解し、一度は共感をしてみるということが大切です。「なぜ、こうなったんだろう」「そうなだったのか」「上手くいくため次はこうしよう」などです。

また、物事を「自分」「相手」「第三者(一般論)」の3つの視点から考えてみましょう。それぞれの考えを『ひいき目なし』にすり合わせて物事を考え、自分の考えをないがしろにせず、客観的な捉え方をしましょう。アダルトチルドレンは、このひいき目なしということができず、偏った考え方になりがちなので、その偏りに気をつけて客観的に考えましょう。それでも決められない場合は、3つの考え方に優先順位を決め、3つの考え方の中から自分の意志と考えで判断しましょう。

アダルトチルドレンの方は、極端な考え方をしてしまう傾向がありますので注意が必要です。今できる事、今やるべき事、今やりたい事をまずは1つ1つこなしていきましょう。失敗と成功を繰り返しながら、失敗から学ぶ気持ちで少しずつ成功を増やしていきましょう。やりやすい事から始めるのが上手くいく秘訣です。



アダルトチルドレンの問題は、機能不全家族の中で、子どもの頃あなたが感じた辛さが原因で、大人になっても生きづらさを感じていることです。あなたは悪くはないのです。自分を卑下する必要など決してありません。また辛い過去を振り返り、育った環境や親を憎んだりしても時間は戻ってはきません。憎しみの感情に苛まれ、もっと自分自身が傷付き、生きるエネルギーを奪われ疲れ果ててしまうだけです。

大事なのはそんな自分自身を認めて受け容れ、これから先をどう生きて行くかにあると思います。幸せになりたいと心から望み自分を幸せにする努力をする事が大切です。これらの事を、肩の力を抜いて楽しみながら行っていきましょう。 

まつみや ちかこ

まつみや ちかこ

不安障害、不眠症、抑うつ病が20歳代から軽症で出はじめ、ここ10年ほど前より病気のことを強く意識するようになりました。病気を治すのに、ヨガ、ウォーキング、漢方薬など試したりし徐々に回復しています。
現在、就労移行事業所へ通所しながら就職活動中。就職し好きな事の1つのゴスペルを歌う事をまた始めたいと思っています。癒しのバハマでのドルフィンスイム体験と、1か月かけてのアメリカ大陸縦断の旅は、一生涯忘れられない貴重な思い出です。

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