自律神経失調症の起立性調節障害とは?この病気に罹った私が体験したこと、トラウマになったこと
その他の障害・病気やる気はあるのに体がだるい、又は動けない、力が思うように入らない、すぐ横になりたくなる、そしてある程度すればマシになり起き上がるとまた同じように動けない。このような症状が慢性的に続いている方はいませんか。他に病状がないのに、このような症状が毎日続く場合は、自律神経失調症の起立性調節障害という病気かもしれません。
自律神経失調症の主な病状
ベッドから起き上がったときや生活で立ち上がったりして、頭部の位置が急に上に移動した時に体がふらついたり、気が遠くなったりめまいを起こします。人が立ち上がると血液は下半身に集まります。そして通常は自律神経が下半身の血管を縮めて血液を押し上げ、上半身の血液を保つように働きますが、自律神経が乱れると血管を縮める反応ができなくなってしまいます。そうすると上半身の血液が不足し、脳の血液の流れが一時的に少なくなり倒れます。
自律神経失調症を煩った厳しい現実
この病気は本人からすると、身体的そして精神的にも辛いものですが、自律神経失調症の特に低血圧は、どういうわけか周囲から病気としては高血圧のように重視されていない面があります。「すぐに生命にかかわるものではない」と思われていて、対策や周知も遅れています。例えば、高血圧と比べると低血圧には国際的な診断基準がありません。日本では、最高血圧が100以下を目安としているところもありますが、確定されたものではありません。最高血圧が測るたびに110以下、又は横になった状態から立ち上がった時、最大血圧が20以上下がる場合に起立性調節障害と診断されます。もし、上のような症状が継続してみられる場合は、内科や神経内科で詳しく検査を受け病気との関連有無を確認してみましょう。
自律神経失調症と診断された人は
起立性調節障害と診断された人は、なるべく忙しい時でもゆっくり動くことをを心がけて下さい。特に薬の効果が切れている寝起きと夕食前にお風呂にたっぷり浸かる時は危険です。私は1度夕食前お風呂に入り、立ち上がる時失神したことがあります。その後は、トラウマで入浴できなくなり、シャワーのみで済ませています。それ以外にも規則正しい生活と一定した時間に就寝し、疲労回復することも大切です。
他のおすすめは、主治医に勧められた薬局においてある弾性ストッキングを着用することでした。就寝前に着用し、足の血管を引き締めることで、下半身の血液が押し上げられ、次の日の朝起きる時も血圧を下がりにくくするのも有効でした。調子が悪くても通常時より30分早く立ち上がれました。但し伸縮性が非常に高い為、長時間着用し続けると正座した後のようにしびれますので、初めて使った次の朝立ち上がる時は注意が必要であると思いました。
最後に服薬についてですが、起立性調節障害の特効薬は、今のところ、私は見た事も聞いたことがありません。ですが、個々の病状、例えば起立性低血圧だと血管収縮を助ける作用のあるミトドリン錠があります。値段が高い事と余り幼いお子さんには処方する薬ではない事がネックですが、服薬すると服薬しないとでは生活の安定性や安全性に天と地ほどの差があります。私の場合、登校時電車が来るまでの間に、頭に血が足りない為、眩暈がして座り込んでしまったり、足元がおぼつかず人にぶつかったりする事が多々あり、相手に謝罪する日々でした。そしてもっと酷くなると座り込み、そのまま意識を失うこともありました。実際、人とぶつかった時は気づかず、前に人がいた事を理解したのは、ぶつかった時の反射で謝罪した直後でした。これでも、薬が効いている状態でのできごとです。薬を服薬していなかった時は、外出することすら困難で、その時の出来事を思いだすと今でも吐き気や涙が止まりません。そして、ほんの少しの助力にしかならなくても、お金がかかっても薬を服薬する事は大事だと思いました。
私は、自律神経失調症患者の中でも特に重篤なほうです。主治医の先生もここまで酷い人は見たことないと言っていました。なので、同じ自律神経失調症患者からすると極論に感じる方は多いでしょう。健康な方からしたら、嘘くさく感じるかもしれませんませんが、実際にあった出来事です。ですので、少しでも家族の様子がおかしいと感じたらとりあえず病院に行くことをお勧めします。その小さな選択で救われる人は結構いると思うからです。
参考文献
立ちくらみ(起立性低血圧)とは
http://www.eisai.jp/
「スマホより6分間読書」 精神科医が薦めるリラックス術
https://www.nikkan-gendai.com/
そのだるさ、「低血圧」が原因かも
https://www.healthcare.omron.co.jp/
その他の障害・病気