シルバーリボンをご存知でしょうか~アウェアネス・リボン(気づきのリボン)

その他の障害・病気

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アウェアネス・リボンというものをご存知しょうか?身につけたリボンの色によって支援や、共感する事柄を表明するものです。その中でも脳や心に起因する疾患及びメンタルヘルスの理解を深め促進することを意味する色が、シルバーリボンです。

リボン運動の発祥

レッドリボンやピンクリボンなどに代表されるリボン運動は、アウェアネス・リボンと呼ばれ、直訳すると気づきのリボンという意味です。リボン運動は病気や事故で若く亡くなった人への哀悼を表明するために、赤いリボンを身につけるヨーロッパの古い風習を起源とします。リボンの色の種類は時代と共に増え、さまざまな色があり、国や地域により複数の事柄を表します。その代表がパープルリボンです。主に「てんかん」「アルツハイマー病」「外国人差別」「動物愛護」など複数にまたがって意味しています。ただ身に付けるだけでも、「その色はどういう意味なの?」と声を掛けられたら、その時に本人が支援している事柄や当事者であることを伝えれば、それが啓蒙活動になるのです。

シルバーリボンの始まり

シルバーリボン運動は1993年、アメリカで始まりました。カリフォルニアの弁護士ジーン・リーシティ氏の息子が統合失調症を原因に周囲から差別を受けていました。心を痛めた氏は、自ら銀色のリボンを作り、周りの協力者に付けてもらうことで、統合失調症にたいする理解を求めたのです。やがてこの運動は、「脳や心に起因する疾患(障がい)への理解を深めます」とのメッセージが込められた運動に変化していきました。

また、2002年に映画「ビューティフル・マインド」でアカデミー賞の監督賞を受賞したロン・ハワード監督の胸にシルバーリボンが輝いていました。この映画は自身の統合失調症と闘いながらノーベル経済学賞を受賞した天才数学者ジョン・ナッシュを主人公とした映画です。この素晴らしい映画と共にシルバーリボンは世界中に広がっていきました。日本でも2002年からシルバーリボン運動を展開しています。

シルバーリボンはどこで買えるの?

ピンバッジ、マグネット、ステッカーなどさまざまな形で販売されています。シルバーリボン運動公式サイトまたは、通販サイト等でも購入できます。他のカラーのリボンの場合は同様です。

アウェアネス・リボンへの批判

世界中に広がりつつあるアウェアネス・リボンですが、「努力やお金、時間をかけない*スラックティビズム」、「見せかけの支援」「自己満足の支援」といった批判があるのも事実です。確かに、ただのファッションアイテムとして、それらのリボンを身に付けるだけでは、ただの自己満足です。

しかし、自信が関心を持っている社会問題を解決するためには、その問題について、当事者も支援者も「自分自身がその問題に対して理解すること」、そして「多くの人に伝えること」が必要です。あくまでもアウェアネス・リボンは、問題意識を持つきっかけのひとつに過ぎません。苦しんでいる人たちに理解を示すことや差別をしないこと、問題に対する正しい知識を身につけることなども、立派な支援活動のひとつなのですから。

*スラックティビズム=「怠け者(slacker)」と「社会運動(activism)」とを掛け合わせた合成語です。労力や負担を負わずに、社会運動めいたことをする行為を言います。

【シルバーリボン運動公式サイト】
http://www.silverribbon.jp

【ウィキペディア アウェアネス・リボン】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8

【ウィキペディア スラックティビズム】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8

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tkbn

40代男性。30代半ばでうつ病を発症。40代になって発達障害の疑いありと診断される。就労支援機関で自分の特性について学び、最後の就活を終えコラムを書いています。趣味は鉱石収集。年2回大阪・京都で行わるミネラルショーや即売会に行って、気に入ったものをコレクションするのが楽しみですが、部屋で飾る場所が無くなっているのが最近の悩みです。

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