出典：https://www.photo-ac.com


先日、アメリカの歌手であるレディー・ガガさんが活動を休止すると発表しました。その理由として、「線維筋痛症」という病を抱えている事が分かりました。
今回は、線維筋痛症についてご紹介します。

レディー・ガガさん、「線維筋痛症」であることを発表

「線維筋痛症」は、世界的ミュージシャンであるレディー・ガガさんが発表した病名です。彼女は、自身のドキュメンタリー映画である「ガガ：ファイブ・フット・ツー」で自身の苦しみを赤裸々に伝えています。医療の助けを求め、手術台の上で注射を受けるシーンも収められています。ガガさんはこの作品の中で、目に涙をためて「弱いからといって隠す必要はありません。それは私の一部です」と語りました。

ガガさんは親日家で有名ですが、その様な痛みと闘いながら来日していたことになります。楽しい日々を送って頂けたのでしょうか。また、彼女の趣味として「ヒーリング、瞑想」という言葉もあります。これも痛みと闘う為なのかと推測してしまいます。

線維筋痛症の原因と症状

線維筋痛症（症候群）は、英語ではFibromyalgia Syndromeと訳され、略してFMSと呼ばれます。

発症の正確な原因は不明です。通常の医師が行なう血液検査、CTスキャン、MRIを検査しても異常を発見することはできません。ストレスや遺伝的素因といった内的要因や外傷、手術、ウイルス感染などの外的要因が発症原因と考えられています。

広範囲の痛みが3ヶ月以上続き、全身にある18箇所の圧痛点を、親指で4kgの強さで押した時、11箇所以上で痛む場合、線維筋痛症と診断が下されます。検査をしても、体に異常が見られない事も、線維筋痛症と診断される条件とされています。

症状は、神経障害性疼痛のような症状が見られます。イメージとしては、リウマチに近いと考えると分かりやすいかと思います。随伴症状は、個人差が大きく、こわばり、極度の疲労感、睡眠障害、過敏性腸炎、微熱、頭痛、うつ、記憶障害、集中力の欠如などが、報告されています。

患者は、日本におおよそ200万人にいると推測されています。日本では、人口の約1.7%に見られます。患者の男女比は、男性1に対して、女性が5～8とされています。年齢は、30～50代に多くみられます。

線維筋痛症の治療法

投薬治療において、特効薬というものは現在ありません。しかし、国から保険適用を受けた薬が１つあります。

薬品名：プレガバリン

他には抗うつ薬と新型抗てんかん薬が、確実な効果を得られる薬とされています。これらは、神経障害性疼痛に有効な薬です。リウマチ薬を含む膠原病の薬と向精神薬、神経の薬などを組み合わせて処方する事もあります。

薬物療法以外には、運動療法、認知行動療法、温熱療法、心理療法などがあります。



線維筋痛症は原因不明でありながら、人口の1.7%も占めている病気です。多角的なアプローチでの治療を行われている様ですが、根本的な治療法も確立されていません。レディーガガさんは「隠す必要は無い」と言っています。彼女が自分の事を公表した事は、自分を「隠して」いる人々に勇気と、共に頑張ろうというメッセージを伝えたかったのではと思います。「苦しみを自分だけで抱え込まなない」事も大事ではないでしょうか？


参考文献

【ウィキペディア 線維筋痛症】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8

レディー・ガガ、活動の一時休止を表明
http://www.huffingtonpost.jp

レディーガガの線維筋痛症ってどんな病気？症状や原因を紹介
http://takuyasenda-digest.com