HSPと、ともに。

大切な人を亡くしたら、記念日反応が起こることがあります〜HSPと、ともに。<vol.67>

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HSPと、ともに。vol.67 <毎月1日連載>

記念日反応という体調不良があります。大切な人を亡くしたら、命日や誕生日、思い出が深い特別な日が近づくと、気分が落ち込んだり体調が崩れたりするなど、亡くなった直後のような症状が出ることがあるというものです。

私は、大切な人を早くからたくさん亡くしています。特に、大好きな母の誕生日の3月、命日の4月、母の日の5月は、いつも気分が落ち込みます。誕生日はまだ良いのですが、命日と母の日の落ち込みは、30年以上が過ぎた今でもひどいです。母が病気で亡くなったのは、4月の桜が満開から散り始めた頃なので、桜とお葬式がセットで思い出されます。母の日は、街中がお祝いムードなので、SNSを開くのもイヤで、本当に辛いその時期に、消えたくなったり、鬱にならないように必死で紛らわせて頑張っています。無事に過ぎれば後はなんとかなるのですが、毎年、命日と母の日が来るのが不安で仕方ないです。

他にもたくさん大切な人を亡くしているので、命日がある2月、5月、10月、12月は辛いです。亡くなってからやっと3年が過ぎた月もあるので、まだまだ症状は重いです。今年は、命日の前から悲しくて落ち込む他に、眠れない、食べられない、後悔、自分を責める、幻聴などの、辛い症状がありました。

それから、私はいろんな事件や災害の日も、記念日反応が起きて辛いです。1月の阪神大震災では、自宅で震度7を体験しました。3月は地下鉄サリン事件の日に、偶然朝から東京に向かっていました。同じく、東日本大震災の被害にあった宮城県石巻市の海岸沿いで働く元彼と昔、遠距離恋愛をしていた事もありました。4月はいつも乗っていたJR福知山線の事故があり、どれも辛く、いまだに呼吸困難がひどくなります。パニック障害で、電車が元々苦手でしたが、怖くてずいぶん乗っていません。地震も津波も海も水も怖いです。日常生活の様々な場面で大きな支障をきたしています。

それから、昨年12月に起きた北新地のクリニックの火災では、うちの会社のサービスを利用されていた方が巻き込まれてしまいました。当時、会社はクリニックのすぐそばにありましたが、現在は引っ越しています。必ずクリニックの前を通っていたので、辛かったです。事件のすぐ後の症状は、本当に酷いものでした。ずっと泣いていたし、呼吸困難、気が遠くなる、ニュース映像のフラッシュバック、吐き気、嘔吐、眠れない、食べられない、物音に怯える、消防車や救急車、サイレンの音や、火、消化器、クリニックが怖い、火と同じようなストーブなどのオレンジ色の光も怖くなり、また容疑者に似た自転車に乗った男性を見たら逃げたり、よく手が恐怖で震えていました。ですが、今はほとんどの症状が時間の経過と治療で消えました。親身に対応してくださった、私の主治医の先生に感謝です。

昨年は、クリスマスも年末も絶望的で、悲しい気持ちしかなかったのですが、今年は楽しめるかもしれません。夫と一緒にオンラインサロンを開設して、元患者様や、クリニックの院長の西澤先生の妹さまと一緒に毎週集まり、温かく優しい皆さんと、悩み事を話したり励ましあってきたから、絆が深まり、傷ついた心がだんだん癒えてきました。ですが、元患者様の中には、もうすぐ事件から1年になる記念日反応のような症状が出ている方もおられます。私も、もうすぐ1年だなと思うと辛くなります。いまだに、事件の話をするのも聞くのも辛くて涙が出ます。今は、特に連日取材があるので、1年を意識します。薄れていた記憶を、また詳しく思い出すことは、良い事か悪い事か、私にはわかりません。取材で話すことで、心の整理ができている部分もありますし、ニュースなどで取り上げて頂けることは、とても励みになり感謝です。忙しく見えるようで、体調を気遣ってくださる優しい記者さんもおられるのは嬉しいです。

オンラインサロンを運営していると、思いがけない出会いもありました。普段お会いできないような方々とお話ができて、私の心が癒されたことがありました。相模原市の障害者支援施設、やまゆり園の事件で娘さんの美帆さんを亡くされたお母様と、池田小学校の事件で娘さんを亡くし、現在グリーフケアの活動をされておられる、本郷由美子様とお話しできました。たくさん泣きましたが、お話を聞いていただいた後は、心がスッキリしていました。お二人が、とても優しくて温かくて、お話できて、とても嬉しく思いました。この体験は、私にとってかけがえのない宝になりました。お二人に、またお会いできる日が今から楽しみです。

クリニックの火災事件から、まもなく1年になります。12月3日にはオンラインサロンに、本郷由美子様がゲストで来られて、グリーフケアのお話をしていただきます。皆さんの心が癒されることを願っています。とても辛い、あってはならない事件をきっかけに出会えた皆さんですが、私にとって、とても大切な出会いになりました。事件を風化させず、二度とこのような悲しいことが起きないように、自分にできることをこれからも続けていきたいと思います。

川田 直美  障害者ドットコム株式会社スタッフ

川田 直美  障害者ドットコム株式会社スタッフ

HSP、ASD(自閉症スペクトラム)、ADHD、LD(学習障害)があり、発達障害をコンプリート。パニック障害もあり、生きづらさも感じながらも、日々楽しくいこうと考えている。今まで、花屋、ケーキ屋、カフェ、デザイン企画、オリジナル雑貨制作などいろいろな仕事を経験。自然と犬と本が大好き。

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