発達障害の特性を活かす③「聴覚言語型情報処理~バラク・オバマさんを例に~」

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出典:https://www.photo-ac.com


シリーズ第1回目発達障害の特性を活かす①「学びの特性に合った教育・仕事の大切さ」では、3つの学びの特性についてお話しました。「視覚空間型」「聴覚言語型」「視覚言語型」の3つでした。第2回目発達障害の特性を活かす②「視覚空間型情報処理~安藤忠雄さんを例に~」では、「視覚空間型情報処理」についてお話しました。今回は、「聴覚言語型情報処理」について掘り下げてお話します。

「聴覚言語型情報処理」の特徴



「聴覚言語型」の情報処理が得意な人は、会話能力に優れています。「聴覚言語型」の情報処理における特長と問題点には次のようなものがあります。

特長
1 会話言語に強く、コミュニケーションが得意
2 聞き取り能力に長け、やり取りの機微を的確に把握できる
3 相手の気持ちや場の空気を察することに優れる
4 共感性や情緒的反応が豊かで、友達ができやすい
5 抽象的な理屈よりも、具体的で身近なことに関心
6 本で勉強するより、教えてもらった方がよく頭に入る
7 物事を論理ではなく、人間的な感情や物語で理解する

問題点
1 論理的な議論や記号を用いた抽象的な内容は苦手
2 映像や空間的な処理が苦手
3 気分や感情に押し流されやすい
4 いくぶん受動的で、相手を優先しすぎる場合がある
5 「いや」と言えずに、トラブルに巻き込まれることがある


バラク・オバマさんも「聴覚言語型」な人



アメリカで初めての黒人大統領となった、バラク・オバマさんも「聴覚言語型」の情報処理をお持ちなようです。

オバマさんは、黒人でケニア人の父親と白人でアメリカ人の母親を持ち、ハワイで生まれました。幼くして両親が離婚し、父親とは生き別れになり、祖父母の家で育ちました。母親がインドネシア人男性と再婚すると、母親とともに政情不安定なインドネシアで暮らしたこともあります。インドネシアでは、地元の小学校に通い、たった一人の外国人でした。ですが、すぐにインドネシア語を覚え、ストリートチルドレンとも楽しく遊んでいたそうです。

その後、母親はその男性と離婚すると、ハワイに戻ります。ハワイの黒人は、アメリカ本土以上にマイノリティー(少数派)でした。バラクさんも高校生の時は勉強に身が入らず、コカインやマリファナに手を出したこともありました。ロサンゼルスのオキシデンタル・カレッジに進んでからも、心の空虚感はまだありましたが、ある日、天職と出会う体験をします。ある集会で短いスピーチをすることになったのです。オバマさんが話始めると、人々が足を止め、静かに耳を傾けたのです。話が終わると、大きな拍手が起こりました。この時初めて、自分には人を惹きつけて説得する力があると知ったのです。オキシデンタル・カレッジからコロンビア大学に進み、社会の底辺の問題と向き合うため、コミュニティー・オーガナイザーの道を選びます。


「聴覚言語型」の人が特性を活かすには



聴覚言語型の人は、共感性の高い人が多く、コミュニケーション能力が高いことが多いです。理屈っぽい抽象的な議論よりも、実際的で具体的な話題について話すことを好みます。言葉を話したり聞いたりする面で強みを発揮します。教育の主流を占める、講義型の授業には適性を示しますので、学校の勉強では特に困難を感じないかもしれません。ただ注意点として、受動的過ぎたり、感情に流され過ぎたり、他者を優先し過ぎる傾向があります。言うべきことを主張し、相手を説得するスタンスや技術を身に付けることが大切です。向いている職業として、人とのコミュニケーションが重要な部分を占める仕事が向いています。奉仕する、相談に乗る、教える、交渉をする、一緒に問題を解決するような仕事が適しています。



「聴覚言語型」の人の特徴について見てきました。次回の記事では、「視覚言語型」の人の特徴を見ていきます。

▶︎続きのページ:発達障害の特性を活かす④「視覚言語型情報処理~小柴昌俊さんを例に~」

参考文献
岡田尊司著『子どもが自立できる教育』小学館文庫/2013年

過集中系女子☆彡

過集中系女子☆彡

関西出身。色々なことがあり、精神の病を発症しました。現在は体調安定を目標に、就労移行支援施設に通っています。趣味は散歩と音楽鑑賞です。微力ですが、当事者の方やご家族のお力になれればとても嬉しいです。

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