「社会福祉ヒーローズ2022」ファイナリスト決定、全国大会は2月28日にオンライン生配信

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全国社会福祉法人経営者協議会(東京都千代田区)が毎年開催している「社会福祉ヒーローズ」、2022年度の今回も7人のファイナリストが決定しました。ファイナリストは7都県(東京・千葉・神奈川・兵庫・岡山・島根・大分)から選出されており、うち千葉・岡山・島根・大分から選ばれたのは今回が初めてとなります。

社会福祉ヒーローズ賞は「社会福祉の甲子園」と銘打たれ、福祉の魅力発信を目的に2018年より創設されました。5回目となる今回も、福祉に携わる20~30代の若手職員を対象に「社会福祉の世界を変える意欲と実績のある若手」を選出しています。今回の応募は過去最多の68人でした。

ファイナリスト7人の活動内容

介護ロボットとICT機器で目指せ業界のDX化(東京)
特別養護老人ホーム「砧(きぬた)ホーム」では、2016年より介護ロボットとICT機器(情報通信技術)を積極的に取り入れ、サービスの向上と職員の負担軽減を両立しています。
移乗リフトやセンサー付きベッド、コミュニケーションロボットや見守りセンサーなど、全7機種87台を擁し、「業界一クラスのハイテク施設」と胸を張ります。
目指すは「介護業界のDX化」。各メーカーと最新機種について話し合うだけでなく、全国の法人に向けても機器を導入するためのノウハウを伝授、中高生や就活生にもロボット介護の魅力を発信するなど、活動は施設内に留まりません。

SNSで介護職の魅力を発信するインフルエンサー(兵庫)
介護老人福祉施設「やまゆりの里」は、2017年よりSNSでの発信に力を入れており、TikTokでは約1.5万、Instagramでは約2万ものフォロワー数を誇ります。
発信するのは「施設の日常生活」、目指すのは「利用者の夢をかなえる介護」。SNS発信だけでなく、畑仕事や全員個浴、旧友との再会など、入居者ファーストの施設づくりも心がけています。こうした活動が共感を呼び、青森や福岡など全国各地から採用希望が集まるほどになりました。
「介護のイメージをSNSで一変させ、最もなりたい職業にする」という意思が、SNSに力を入れる原動力です。

クラスや年齢に囚われない子ども主体の保育園(岡山)
岡山県笹岡市の「富岡保育園」では、業界の常識であった「一斉保育」を覆す型破りな改革を進めています。例えば、異なる年齢の園児が同じ空間で暮らす「異年齢保育」を導入し、子どもたちが自ら考えて判断するように変化を促しました。
クラス制や担任制も廃止した「オープンフリー環境」の保育は、一人ひとりの子どもに多様な保育者の視点で関わることにより、管理や評価に偏らない子ども主体の保育へと繋がっています。
地域のお便りからブログにラジオまで、様々な広報活動にも取り組み、これらの改革は多くの共感を獲得しました。

療育の支えにホースセラピーの普及を(島根)
放課後デイサービス「ワークくわの木かなぎライディングパーク」では、馬と交流する「ホースセラピー」を積極的に導入しており、施設内で16頭もの馬を飼育しています。
ホースセラピーの狙いは、馬との交流を通して優しく思いやりある心と勇気を持ち逞しく生きる力を身に付けるきっかけ作りです。主に発達障害児を対象としており、ホースセラピーによる支援とアニマルセラピーそのものの普及促進も目指しています。

レストラン業務でチャレンジと成長を後押し(大分)
障害者雇用の受け皿として大分県内で12の施設を運営する「博愛会」。そのひとつである日本最大級の海鮮バーベキューレストラン「キツキテラス」では、約20人の知的障害者がスタッフとして作業しています。
スタッフとして働く利用者のチャレンジ精神を後押しするため、変わったスタイルも取り入れます。その一つは、役割分担を固定化しないことで、敢えて「いつもと違う作業」を課すことがあります。上手くいかなくても支援員がサポートすることで形になっていき、結果的に出来ることが増えていくのです。
こうしたチャレンジできる環境によって利用者自身も成長し、就労継続支援A型事業所へ進んだ利用者も居ます。

真の雇用促進へ向け、障害者と働く意味を学生と討論(千葉)
知的障害者の支援施設を運営する「佑啓会」では、新卒採用担当の職員が「障害者と一緒に働く意味」を若い頃から考えてもらうプロジェクトに取り組んでいます。
法人説明会やインターンシップに集まった福祉系やそれ以外の学生で、地域共生社会や障害者雇用といったテーマに沿ったグループディスカッションを実施しています。過去2年で計6回、のべ1000人の参加者が議論を行いました。
目的は障害者が働きやすい世の中にすること。若い頃から障害者雇用について議論を交わすことで、知的障害者と共に仕事をする時に適切なコミュニケーションを取れるようになる期待が込められています。
障害者雇用促進法が施行されておりますが、実際は障害者が閑職に追いやられているのが現実です。ゆえに、1人でも多くの学生が障害者雇用について若い頃から考え、真の障害者雇用推進へ繋げていく望みがあります。

障害者一人ひとりと向き合って今後の人生を模索する(神奈川)
主に精神障害者を対象に自立訓練の支援をする入所施設「桜の風もみの木」では、「一人ひとりに向き合って今後の生活や支援を一緒に模索していくこと」と、「仕事を通して精神障害者の支援が魅力的であると伝えていくこと」をテーマとしています。
自立支援の本質を「その人がその人らしく幸せに生きるにはどうしたらいいか、一緒に考え見つけていくこと」と捉え、自分の思い込みを捨てて十人十色の利用者にそれぞれ向き合っていくのが重要としています。精神障害者支援は多くの人生と関わることで自分自身も成長していける仕事でもあります。

全国大会で日本一を決定

以上のファイナリスト7名は、全国大会「社会福祉ヒーローズ トーキョー 2022」にてプレゼンを行い、日本一を決定します。全国大会は2月28日(火)に東京で開催されるほか、オンラインでの生配信もされる予定になっています。

審査方法は会場の有識者やオンラインの視聴者らによる投票となります。最も多い票を得た人に最優秀賞「ベストヒーロー賞」が与えられ、この年における日本一の福祉ヒーローとして認められます。当日はゲストとして、福祉にご関心をお持ちの人気俳優・松本まりかさんが登場します。

障害者ドットコムニュース編集部

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「福祉をもっとわかりやすく!使いやすく!楽しく!」をモットーに、障害・病気をもつ方の仕事や暮らしに関する最新ニュースやコラムなどを発信していきます。
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