アンガーマネジメントとは?発達障害・うつによる怒り・イライラを上手にコントロールしよう
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一度腹が立つと怒りが収まらない、ほんのちょっとしたことで異常な怒りが溢れてくる、声を荒げ、物や人にあたってしまう。そんな経験はないですか?特にADHDなどの発達障害や高次脳機能障害、うつ病などの障害を抱える人には、正義感が強く、白黒をはっきりさせないと気がすまず、怒りをコントロールするのが苦手な人が少なくありません。今回は怒りをコントロールするのに役に立つアンガーマネジメントをご紹介します。
アンガーマネジメントとは
人間の感情の中で「怒り」は最もエネルギーを消耗するとも言われています。特にをアンガーマネジメントはそんな怒りの感情をコントロールして、モチベーションに変換するというトレーニング方法です。アンガーマネジメントとは、怒りやイライラといったネガティブな感情(アンガー)にうまく付き合い、ポジティブなものに変換するという手法です。
アメリカの大企業ではこのアンガーマネジメントを社員研修の一環に取り入れたり、興奮状態が続くスポーツ選手や政治家、成長期の子供たちの教育まで幅広く活用されています。ストレス社会における怒りに対する理解を深め、自身の怒りと上手に付き合っていく上で役立つトレーニング方法だと言えます。
怒りのピーク「6秒間」だけ
怒りという感情は基本的に瞬間的なものとされており、そのは期間はたった6秒間と言われています。つまり、6秒間をのりきることが出来れば、押し寄せる怒りの噴出を抑えることができるというものです。怒りの噴出を押さえることが出来る対処法を5つ挙げたいと思います。
怒り・イライラを紙に書く
漠然としている怒りやイライラを具体的に書くことで、怒りやイライラのパターンがわかり、冷静に対処できたり、怒り・イライラを予測して準備できるようになります。また、怒り・イライラの大きさを10段階評価やパーセントで数値化することで、自分が何に対して強く怒っているか順位づけをすることができます。また、点数の低い怒り・イライラに振り回されずにすむようになります。
カウントバック
カウントバックとは、大きな数字から等間隔で一定の数字を引いて数を数えていくというものです。6、5、4...とカウントダウンしてもいいし、100から3ずつ引いて数えてもOKです。この方法は意識を怒りの対象から遠ざけることが狙いです。
また、数字を数えることが苦手な人は、好きなスポーツ選手を6人挙げるとか、「大丈夫」などの呪文をとなえるということもよいでしょう。
深呼吸をする
興奮状態になると自然と呼吸は浅く速くなってしまいがちです。怒りのボルテージが上がってきたら、まず深呼吸をしてみましょう。大きく3回、鼻から吸って口から吐き出す呼吸をすると頭に酸素も巡り、そうしている間に6秒間は経っていきます。
目を閉じる、視線を逸らす
その場で目を閉じて嫌なものを視界から6秒間シャットダウンする方法です。また、それが出来ない場面であっても怒りの対象物の向こうの景色に意識を集中させるというものです。
タイムアウト
タイムアウトとは「その場を離れる」ということ。こらえきれない怒りがドっと押し寄せたときはその場から立ち去りましょう。頭に血が上って制御不能となってしまう前に外に出てみたり、トイレに行ってやり過ごすのも方法の一つです。
アンガーマネジメントはただガマンすればいいものではない
怒りは上手く使えば自分のモチベーションを向上させることにもつながります。しかし、怒りに対して適切な処理が出来ずため込んでしまうと血圧が上昇し、心臓発作といった疾患や不眠症、摂食障害にもつながるおそれがあります。怒りっぽい人はまず6秒間をやり過ごすことから始めてみませんか。