電話が苦手

暮らし

出典:Photo by Ian Harber on Unsplash

私は電話が苦手です。高校時代までは、友人と長電話を楽しんでいましたが、ここ何年かは友人以外にも、お店に予約の電話をするのも億劫になってしまいました。

コミュニケーションが苦手

ではなぜ電話に苦手意識を持つようになったのでしょうか……

改めて考えてみると、大人になって人とコミュニケーションを取ることに苦手意識を感じるようになったのが、大きな原因だと感じます。

電話口で「最近どう?」と聞かれても、どうもこうも人に話せるような濃い話はないし、堂々と話せるような「普通」の生活を送っているわけでもないので、話題に困ってしまいます。

私は「軽度の知的障がい」があるのがコンプレックスで、年齢を重ねれば重ねるほど、同級生と自分の「違い」に苦しむようになりました。周りは、自動車免許を修得して友人と旅行に出掛けたり、就職したり、結婚したりと、今まで私と同じような子どもだったのに、いつのまにか私よりできることが増え、人生のステージアップをしていったのです。

そのせいで、今までのように共通の話題で盛り上がることもなくなり、必死で話題を探すようになりました。

「○時に電話してね」といわれても「何を話そう……」と箇条書きにしてみてそれを何度も見返し、時間までそわそわして、結局話す内容を忘れて、沈黙になって後悔したりしいています。

 

自分のペースを乱されたくない

いきなり電話が掛かってくるのも苦手で、今自分が「やっていることを中断しなければいけない」そしてその電話が「何時間続くのか分からない」のも時間を無駄にしているように感じてしまうのです。

「知的障がい者」は自分の「ペースを乱されるとパニック」になってしまったり「こだわりが強くて頑固」な特性があるといわれているので、それが原因だと考えられます。

もちろん電話が好きな知的障がい者もたくさんいると思います。 

LINE疲れ

そして最近私を特に悩ませているのが「LINE」です。

もともとLINEも嫌いではなく、ある程度事前に伝えたいことを考えてから送ることができるので、私にはむしろ向いているツールでした。

しかし最近、写真や長文で近況報告をしてくる友人に、うんざりしています。こちらが何か月も経ってから手短に返信しても、長文で即返事が返ってくるので、キリがないです。共通の友人もいるので雑に返信するのにも抵抗があり、今後どう付き合っていこうか悩んでいます。   

LINEの対処法

私はLINEをよく使用するので、以前はスマートフォンのホーム画面の分かりやすい位置に、アプリをまとめていました。しかし、最近目にする機会を減らすために、あえて分かりにくい場所に設定しています。

そして、以前は返事があるとすぐに確認していましたが、内容次第では体調を崩してしまい、次の日に動けなくなってしまうことも多々ありました。そこで、用事が終わってひと段落ついたころに確認することにしています。

離れていても手軽に連絡を取り合えるのは便利ですが、距離を置きたい人にも自分の時間を奪われ、心をかき乱されるのもとても疲れます。「冷たい」といわれても自分の心を守るためにこれからも、LINEとはうまく付き合っていくつもりです。

電話の対処法

そして、電話に対しては「最近忙しくて……」と理由を付けてごまかしています。申し訳ないと罪悪感を感じますが「自分の心が忙しい」と解釈しています。

もしかすると、いつかまた電話をするのが好きになる日がくるかもしれません。特に大切な家族と離れて暮らす日がくれば、声が聞きたくなると思います。そのときは、電話に感謝するかもしれません。

さいごに

さらに時代が進むと、電話以外のツールができている可能性も考えられます。また、われわれ人間自身の考え方も日々変化していくことでしょう。そのころには私も年を取ってしまい、直接会える人としかコミュニケーションを取らなくなっているかもしれません。

今はどうしてものときには連絡するなどして、適切な距離を取りながらうまく電話やLINEと付き合っていきたいです。

ねこまんま

ねこまんま

知的障がい者ですが大卒で地下アイドルをしていました。現在も配信で音楽活動をしています。見た目では理解されにくい軽度知的障がい者や福祉の支援を受けることが困難な境界知能の人でも夢を持っていきいきと過ごせる社会になればと願っています。

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